ユーロ、EUR/USD、米ドル、中国、BA5株、日本、自民党、USD/JPY - トーキングポイント
- 経済見通しが悪化するとの懸念からドル需要が急増し、ユーロは下落
- アジア太平洋地域の株式、コモディティ、および関連通貨はほぼ下落
- 日本株の下値は堅い。テクニカル面でのシグナルがユーロ/米ドル相場反転の引き金となるか?
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世界経済の成長に対する懸念からドルへの需要が高まり、週明けのユーロ相場には下落圧力がかかっている。
「強いドル」への奔流は、中国で都市閉鎖(ロックダウン)措置の対象となる地域のさらなる拡大に対する懸念に起因している。最も人口の多い上海では、伝染力の強い最新型のオミクロン変異株「BA5株」の最初の感染者が報告された。その結果、日本を除くアジア太平洋諸国の株価は下落している。
週末に行われた参議院議員選挙の結果、自民党が合わせて63議席を獲得し圧勝した。これは、超低金利の金融政策を維持することへの信任投票と解釈できる。
その結果、日経平均株価は上昇し、円は対米ドルで137.00を下回る水準まで下落、24年ぶりの高値を更新した。10年物国債利回りは0.25%近辺にとどまって推移している。
コモディティ相場とコモディティ市場と関連性の高い通貨である豪ドル、カナダドル、ノルウェー・クローネ、ニュージーランドドルはいずれも弱含みで週明けの取引を開始した。米国株式先物は、11日(月)寄り付きの米国株式相場が下落して始まることを示唆している。
鉄鉱石と銅は再び下落し、金は1オンス=1,742米ドル付近で堅調に推移している。原油は下落し、WTI原油先物は104米ドルを下回り、ブレント原油先物は106.50米ドル付近の推移となった。
今後数日間は、以下のような重要イベントが控えている。
経済指標カレンダー | 日時 (GMT) |
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ユーロ圏ZEW景況感指数 | 火曜日 09:00 |
米国消費者インフレ予想 | 火曜日15:00 |
ニュージーランド準備銀行、金利発表 | 水曜日 02:00 |
米国消費者物価指数(CPI) | 水曜日12:30 |
中国銀行、金利発表 | 水曜日14:00 |
企業決算– JPM, MS, TSM | 木曜日11:30 |
中国、国内総生産( GDP) | 金曜日02:00 |
米ミシガン大学消費者信頼感指数 | 金曜日14:00 |
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ユーロ/米ドル テクニカル分析
ユーロは、先週末に161.8%のフィボナッチエクステンションである1.0079に押し戻された。この水準を再び試す展開となった場合、サポートとして意識される可能性がある。同水準はユーロ/米ドルにとって20年ぶりの安値水準である。
先週金曜日のユーロは対米ドルで上昇し、終値が始値を上回ったが、取引時間中には安値を更新しており、ハンギングマン(首吊り線)が示現した。下ヒゲ(下影)の長さがローソク本体の2倍以上あることに注目したい。
上値では、ブレイクポイントが多く存在する1.0340-1.0360付近のエリアがレジスタンスとなる可能性がある。

資料:TradingView
--- DailyFX.com ストラテジスト ダニエル・マッカーシー著
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