米ドル円、雇用統計、失業保険申請件数、Jolts求人件数、ADP雇用統計、ISM、USD/JPY―トーキングポイント
- 7日米国雇用統計を前に、様々な雇用関連指標が公表
- ISMサービス業PMIは米国経済の底堅さを示唆
- ドル円は上昇トレンドの小休止を示唆するパターンが示現



米国雇用統計前の指標は力強い結果
米国雇用統計を前にして、米国にて様々な雇用関連指標が公表された。総じて米国の雇用市場が底堅く推移していることを示した。力強い米国雇用市場の指標を受け、FRBによる利上げ織り込みが一段と進展、米金利が上昇した。本日の米国雇用統計の結果も力強い結果が出た場合、一段と米金利上昇、ドル高円安圧力が高まる可能性がある。
米国金利は上昇したものの、USドル安円高が進行した。日本銀行の内田副総裁がイールドカーブコントロール政策(YCC)修正について、バランスをとって判断していきたいとの発言をしたことから、7月末の日銀決定会合に向けた金融政策修正観測が高まったことが背景にある。

資料:Trading Economics
ISMサービス業PMIも米国経済の底堅さを示した
同じく発表された景気の先行指標であるISMサービス業PMIでは、堅調な労働市場等を受け、米国サービス業の明るい先行きが示された。サブ項目でも新規受注(New Orders)が前回より上昇するなど、米国経済が今後も底堅く推移することを示唆する結果であった。

米ドル円の見通し
上昇トレンドの小休止を示唆する上昇レクタングルパターンを形成している。7日公表の米国雇用統計にて労働市場の底堅さが改めて確認された場合、一段の利上げ織り込み進展、米国金利上昇に伴い、パターンの上方トレンドライン144.85レベルをブレイクし、ドル高円安トレンドが再開、145円台をトライしよう。145円台が定着した後の次の上値として、146.00レベル、そして昨年10月から今年1月にかけてのドル円の動きに基づいたフィボナッチリトレースメント61.8%水準146.65レベルが視野に入る。
一方、米国雇用統計にて市場予想に反して労働市場の軟化が確認された場合、ドル安円高が進展する可能性がある。上昇レクタングルパターンの下方トレンドライン143.281レベルでサポートされるかに注目。サポートされた場合、ドル高円安トレンドの継続を示唆しよう。
USDJPY日足チャート

資料:Trading View



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-- DailyFX.com ストラテジスト 木全哲也著