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トルコリラ見通し:CPI発表。トルコ中銀、FRBが鍵

トルコリラ見通し:CPI発表。トルコ中銀、FRBが鍵

Tetsuya Kimata, CFA, ストラテジスト

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このページの内容

エルカン氏が中銀総裁に就任して以降利上げが実施されているトルコで、消費者物価指数が公表された。このような中、トルコリラの対円での見通しとは

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推薦者: Tetsuya Kimata, CFA
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サマリー

  • トルコ高インフレの行方
  • トルコリラの動向はトルコ中銀&FRBが鍵
  • トルコリラ円の今後の見通し

トルコ高インフレ続く

大幅な通貨TRY安などを背景に高インフレに苦しむトルコにて、8月の消費者物価指数が公表された。前年と比べた8月の伸びは58.9%となり、インフレ加速を示した(7月は47.8%)。昨年12月以来の高い伸びを示した。税金の引き上げ、食料品価格の高騰、そして通貨トルコリラの下落がインフレ加速につながった。

 

基調的インフレ圧力を示すコアインフレも前年比64.9%と、前月56.1%に比べて加速しており、インフレ鎮静化の兆しはみられない。依然として、トルコリラ安が継続しており、今後も高インフレの継続が見込まれる。トルコ中銀は今年のインフレ率は58%、2024年は33%と予想している。

A graph showing the growth of the stock market  Description automatically generated

資料:Trading Economics

 

トルコ中銀が鍵

インフレ抑制及びトルコリラ安の本格反転には、引き続きトルコ中央銀行の動向が鍵を握ろう。

 

エルカン氏が6月にトルコ中銀総裁に就任、ニューヨーク連銀勤務経験のあるエコノミストらが7月に副総裁に就任して初めての8月の金融政策決定会合で、トルコ中銀は初めて市場予想を上回る大幅利上げを実施した。大幅利上げを受け、トルコ中銀の信用が回復、通貨トルコリラは上昇した。

 

エルカン総裁以前のトルコ中銀はインフレ率に比べて極端な低金利政策をとっており、市場での信認が低下、トルコリラの大幅下落につながっていた。8月の大幅利上げ以降もトルコリラの上昇は限定的なものにとどまっているが、今後も利上げを継続した場合、トルコ中央銀行の信用が回復、トルコリラ高を通じてインフレ鈍化が進展する可能性がある。

 

リスクとしては、低金利政策を好むエルドアン大統領の意向である。今までのトルコ中銀総裁はエルドアン大統領の意向を汲んで、低金利政策をとってきた。エルカン総裁は利上げを実施し、現在のところエルドアン大統領から非難の声はあがっていない。しかしながら、エルドアン大統領が高い政策金利に不満を募らせた場合、トルコ中銀に対して政策金利を低くするよう政治的圧力を掛ける可能性やエルカン総裁を交代させる可能性がある。その場合、トルコ中銀の信用が一段と失墜し、トルコリラ安が進展する可能性がある。

 

最近のトルコリラに関する記事は下記でご覧になれます。

 

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トルコリラ/日本円の見通し

TRYJPYは、8月24日会合でのトルコ中銀による大幅利上げを受け、心理的節目である5.50円を上方ブレイクしたものの、その後反落し、現在は5.46円前後で推移している。

 

テクニカル面では、トルコリラ円の日足チャートで、5月以来初めて9日指数移動平均線が20日指数移動平均線を上抜ける強気の「ゴールデンクロス」が成立している。また、RSIも50を超えており、TRYの強気モメンタムを示している。心理的節目である5.50円をトルコリラ円が終値ベースで上方ブレイクすると、トルコリラ円の上昇圧力が一段と強まることを見込む。

 

更に、20日のFOMC(米連邦公開市場委員会)に向けて、FRB(米連邦準備制度理事会)による利上げ終了との見方が強まり、21日のトルコ中銀による金融政策決定会合にて大幅利上げが継続された場合、5月26日から7月18日までのトルコリラ円の値動きに基づいたフィボナッチリトレースメント38.2%水準5.79円への上昇が視野に入る。

 

一方、FRBの更なる利上げ観測が高まり、米金利が上昇した場合は注意が必要である。米国金利上昇に伴い、リスクオフの流れが強まった場合、リスクオン通貨であるTRYが下落する可能性がある。その場合、8月24日のトルコ中銀会合前の安値5.247円でサポートされるかに注目。サポートされた場合、トルコリラの地合いが強まっていることを投資家に印象付けよう。

TRYJPY日足チャート

A screen shot of a graph  Description automatically generated

資料:Trading View

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-- DailyFX.com ストラテジスト 木全哲也著

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