米国株見通し
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25日の米国株はまちまち。大手ハイテク企業の決算発表や、米連邦公開市場委員会(FOMC)による金融政策決定会合(7月27日)、第2四半期国内総生産(GDP)成長率(7月28日)といった影響力の大きいイベントを控え、他に相場を動かす大きな材料に乏しい中、慎重なムードが漂った。
S&P500種株価指数は0.13%高の3,966で取引を終了した。原油および天然ガス価格の堅調な値動きを背景にエネルギー関連株が上昇を主導した。一方、ナスダック100指数は0.55%安の12,328と続落。米国債利回りの上昇と、エヌビディア、メタ・プラットフォームズ、アドビの株価急落が響いた。
今週の米株式市場については、ボラティリティを高める可能性のある、いくつかのイベントに注目する必要がある。26日は2つの大企業が決算を発表する。マイクロソフトとグーグルの親会社であるアルファベットである。両社の時価総額は合計で3兆ドルを超え、S&P500種指数とナスダック100指数の中で大きな比率を占めている。このことは、両社の株価パフォーマンスが、今後の米国株式相場の基調を決める可能性があることを意味している。



マイクロソフト(MSFT)については、アナリストは売上高528億7000万ドル、一株当たり利益(EPS)を2.28ドルと予想している。一方、アルファベット (GOOGL) は、売上高707億8000万ドル、EPS は1.28ドルと見られている。四半期ごとの業績は確かに重要だが、両社とも新規採用を減らしていることを考慮すると、急速な景気悪化に備えているかどうか、収益見通しに細心の注意を払うことが極めて重要である。
27日は、市場の関心はFOMCによる金融政策の決定に集まる。米連邦準備制度理事会(FRB)はインフレ抑制のための積極的な金融引き締め策を維持して75ベーシスポイント(bps)の大幅利上げを実施し、政策金利であるFF金利の誘導目標を2.25%-2.50%まで引き上げると予想されている。この動きは市場では完全に織り込み済みなため、パウエル議長の記者会見での発言に注目されたい。
コモディティ価格の最近の下落や、景気後退リスクの高まりから、米国の消費者物価は今後数カ月で低下すると予想されており、パウエル議長が新たにタカ派的な爆弾発言をするとは考えにくい。 このシナリオは、株式相場で多少好感されるかもしれないが、短期的には企業収益や経済活動が、リスク資産にとってはそれらがより重要であることを証明するかもしれない。



ナスダック100 テクニカル分析
ナスダック100指数は先週初め、力強く上昇したが、12,600付近の上値レジスタンスを上抜けられず、上昇の勢いは弱まった。この水準から押し戻され始め、25日には続落となった。今後、売りが加速した場合、12,250が最初の下値サポートとなる。さらに下落した場合は、心理的水準である12,000に向かって下落する可能性があり、50日単純移動平均線も視野に入ってこよう。
一方、買い手が相場の主導権を取り戻し、強気トレンドに反転した場合は、最初の上値レジスタンスは12,600付近と見られる。この上値を突破した場合、13,000の水準を目指す動きとなる可能性がある。
ナスダック100 テクニカルチャート

資料:TradingView
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--- DailyFX.com マーケット・ストラテジスト ディエゴ・コルマン著