NYダウが好決算への期待を背景に6年5か月ぶりに11連騰した。S&P500やナスダックなどの主要株価指数も同様に上昇している。米FOMCが25-26日にかけて開催され、米FRBによる利上げ終了との見方が強まっている。また、26-27日にかけて米国主要ハイテク企業(アルファベット、マイクロソフト、メタ)の決算発表が相次ぐが、現在までの米国企業決算は良好な内容が続いている。このような中、S&P500の今後の見通しは?



サマリー
- 26-27日、アルファベット、マイクロソフト、メタが決算を発表
- 4-6月期米国企業決算は力強い
- このような中、S&P500の見通しは?
主要ハイテク企業が決算
26~27日にかけ、主要米国ハイテク企業が決算を発表する。26日日本時間早朝にGoogleを傘下に持つアルファベット(GOOGL)、マイクロソフト(MSFT)、27日時間早朝にメタ(META)が4-6月期決算を発表する。米国株市場を牽引しているこれらの企業決算が良好な内容であった場合、投資家のリスクマインドが上向き、S&Pを含む主要株価指数の一段高に寄与しよう。
一株当たり利益(左)・売上高(右)の事前予想値と1-3月期決算値


資料:DailyFX.com企業決算カレンダー
良好な決算続く
現在までにS&P500構成企業の内、97社が決算発表しており、公表された企業決算は概ね市場予想を上回っている。既に決算を発表した企業の内、約52%は売上高が、約80%が一株当たり利益の事前予想を上回っている。1-3月期の決算と比べ、一株当たり利益が事前予想を上回っている企業の割合が多く、良好な決算内容が続いている。

資料:BloombergよりDailyFXが作成。事前予想はBloombergの集計値
変動 | ロング | ショート | 建玉 |
日次 | 7% | -3% | 2% |
週次 | 48% | -16% | 10% |
S&P500の見通し
6月以降、連続する高値・安値が切り上がっており、S&P500の上昇圧力が強いことを示唆している(ダウ理論)。21日移動平均線からの乖離率は約2.2%にとどまっており、過熱感を示していない。また、昨年4月高値4,520ドルの上方ブレイクに成功し、上昇圧力が強まっており、テクニカル面の強気シグナルが点灯している。
FOMCにてFRBの利上げ終了との見方が強まり、主要ハイテク企業(マイクロソフト、アルファベット、メタ)が好決算を発表した場合、昨年3月高値4,637ドルのトライを見込む。
一方、下値の目途として、20日指数移動平均線(現在4,471ドル)でサポートされるかに注目。サポートされた場合、相場の地合いが強いことを投資家に印象付けよう。
S&P500日足チャート

資料:Trading View



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-- DailyFX.com ストラテジスト 木全哲也著