円相場(為替)見通し2023年第2四半期:円のさらなる上昇を予測
2023年第1四半期の円相場概要
日本円は米ドルに対し弱含みで四半期をスタートし、少なくとも第1四半期は興味深いものであったといえる。FRB(米連邦準備制度理事会)は積極的な利上げサイクルを継続するとみられ、一方で日銀は金融緩和政策を維持すると思われた。
円は米ドルに対し急落し、2月は円相場にとって難しい月となった。2月半ばの米国の経済指標が市場予想を上回ったことでFRBの利上げ観測が高まり、下落幅はさらに拡大した。円相場は2月後半から回復し始め、3月には銀行セクターの問題が米ドル/円の下落を加速させ、2月28日から米ドル/円は700ピップス余り下落した。
第2四半期に入ってからは、第1四半期の上昇幅は押し戻され、円は米ドルに対し基本的に横ばいである。今後数ヶ月の間に、最近の円高傾向が復活して続くのであろうか?
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テクニカル分析による円相場(為替)の見通し:米ドル/円はさらなる下落の可能性がある
米ドル/円 月足チャート

TradingViewでチャート作成:ザイン・バウダ
週足の米ドル/円は2月27日以降、着実に下落し4週連続でマイナスとなった。上の月足チャートでは、価格が130.000の心理的な水準に近づいており(記事執筆時点)、ローソク足は陰の包み足となって終値を付けそうだ。2022年6月に130.000の心理的な水準を突破して以来、月足の終値が130.000の水準を下回ることはなかったが、下回ることがあればさらなる下落につながる可能性がある。
米ドル/円 日足チャート

TradingViewでチャート作成:ザイン・バウダ
日足を見ると安値を更新しており、反落する可能性が出てきた。反落が実現した場合、132.600(50日移動平均線)が当面のレジスタンスラインとなり、上抜けした場合には134.600付近の100日移動平均線を再び試す可能性がある。137.000のすぐ上にある年初来高値はこれまでのところ堅持され、弱気トレンド継続の鍵を握る。
下降局面では、130.000の心理的な水準をブレイクすると年初来安値の127.250が再び注目される。このレベルを下回るローソク足の終値では125.000(2022年3月28日に付けた高値) のサポートラインを試す可能性がある。
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Written by: Zain Vawda, Markets Writer for DailyFX.com
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