円、ドル/円、ドル、日銀、FRB、ドル/人民元、人民元/円、原油 - トーキング・ポイント



円相場は、政府・日銀による円買い介入への警戒感がくすぶる中、ドルに対して弱含みでの推移が続いており、テクニカル的に重要な水準に接近している。
ロイターによると、現地メディアは、鈴木俊一財務相が19日、為替レートを綿密にチェックする頻度を増やしていると述べたと報じたという。
神田真人財務官は以前、覆面介入も選択肢の一つであることを示唆していた。その意味するところは、日銀が「目立つ」値動きを避けるために少量のドルを円に対して売るよう指示される可能性があるということである。
これは、日本の政府当局者が一貫して、過度な一方向の不安定な為替変動は望ましくないと発信し続けていることと一致している。
日銀の黒田東彦総裁は、日銀は超緩和的な金融政策を維持すると繰り返し表明している。他のほとんどの中央銀行が積極的な引き締めに動いている中、日銀は正反対な政策を維持している。
緩和的なスタンスを継続する日銀の最大の同調者は、中国人民銀行(中央銀行)である。中国もまた、経済成長に対する大きな懸念に直面しており、その結果、やや緩和的な政策を維持している。



中国は日本にとって最大の貿易相手国であり、日本の輸出入の約22%はこの世界第2位(中国)と第3位(日本)の経済大国間で行われている。中国人民元は円に対して上昇しており、これは最終的に日本経済にプラスに働くだろう。
米国は日本の輸出総額の18%を占めるが、輸入の割合は10%に過ぎない。ここでもドル/円の上昇は、最終的に日本の収益を押し上げることになる。日本は世界に対して貿易黒字を計上しており、通貨価値の低下は長期的には日本の利益となる。
問題は、日本がエネルギー源のほとんどを輸入に依存していることにある。燃料輸出国は日本の輸入の16%を占めている。日本の当局者が為替レートをチェックする際に懸念するのは、これらの国々の状況である。
エネルギー価格は、ロシアによるウクライナ侵攻時に比べれば、やや落ち着いてはいるが、依然として高水準にある。円安は財務省と日銀双方にとって許容できるように見受けられるが、それはエネルギー源を輸入する日本が十分なヘッジをかけている場合に限られる。
エネルギー価格の代わりとしてウエスト・テキサス・インターミディエイト(WTI)原油先物を見てみると、円建てでは現在の価格が6月時点より著しく低くなっている。ドル/円の上昇は、当初考えられていたほど有害ではないかもしれない。
図 – ドル/円、人民元/円、ドル/人民元、円建て原油、ドル建て原油

資料:TradingView
--- DailyFX.com ストラテジスト ダニエル・マッカーシー著
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