※2023年8月28日10時30分更新
円相場の週間見通し: 弱気



先週の円相場は対ドルでやや弱含んだが、よく見ると、ドル/円は上値の重い展開だった。少し前、価格は146.56に位置するレジスタンスを上抜けた。これは6月の高値145.07の上方ブレイクに続く動きで、上昇トレンド再開への可能性が開かれた。
しかしそれ以降、ドル/円はやや停滞し、RSI(相対力指数)も弱気のダイバージェンスに転じている。弱気のダイバージェンスは上昇の勢いが弱まっていることを示しており、価格が下降に転じる可能性がある。このように、短期的な値動きからはドルの強さは感じられないが、ドル/円が20日移動平均線と3月からの長期上昇トレンドラインを上回る水準を維持していることからも分かるように、円はドルに対して引き続き弱気なポジションを保持している。
ドル/円 日足チャート
資料:TradingView
英ポンド/円は、ドル/円とやや似たような状況にある。英ポンド/円は6月の高値184.01を上方ブレイクした後、186.76に新たなレジスタンスを築いた。その後、RSIで勢いが持続していないことを警告する弱気のダイバージェンスが示現し、価格は6月高値に向けて下降に転じた。
現在、価格は50日移動平均線が目先のサポートとなっている。50日移動平均線は下値を支えるのに貢献している。同線を割り込むと、7月の安値176.33を再び試す可能性がある。一方、上昇局面では、2015年11月の高値188.81を上回れるかどうかが焦点となる。その上には、フィボナッチ・エクステンションの中間点190.65が控えている。



英ポンド/円 日足チャート
資料:TradingView
--- DailyFX.com シニアストラテジスト ダニエル・ドゥブロスキー著
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