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2022年第3四半期の金相場見通し:ファンダメンタルズの弱さが足かせに

2022年第3四半期の金相場見通し:ファンダメンタルズの弱さが足かせに

このページの内容
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2022年第2四半期における金相場の見通しで予想したように、2022年第1四半期に金価格を上昇させた主要因であるロシアのウクライナ侵攻は、短命な原動力であることが証明された。この紛争に欧州連合(EU)、米国、北大西洋条約機構(NATO)が介入しない限り、相場への影響はほぼ織り込まれている。その結果、金価格は2022年第1四半期の上昇分を第2四半期に帳消しにし、現在、年初来とほぼ変わらない水準で推移している。

2022年第2四半期が進むにつれ、弊社の長期的な投資判断は引き続き有効であり、ここで再確認しておきたい。米連邦準備制度理事会(FRB)をはじめとする中央銀行は、パンデミック(新たな感染症の世界的大流行)期の景気刺激策を終了し始め、一方で利上げサイクルは始まったばかりである。インフレ期待は比較的安定しており、ここ数カ月間で名目利回りが上昇する中、実質利回りは急上昇している。

ロシアとウクライナの紛争がさらに激化し、EU、米国、NATO が広範な対立や戦闘に巻き込まれない限り、2022年第3四半期の金相場の上昇を促す要因はほとんど見当たらない。特に日銀を除くすべての主要な中央銀行が景気刺激策を打ち切った今、2022年第3四半期が進むにつれて、金相場を取り巻くマクロファンダメンタルズ環境はますます厳しさを増すはずである。

米国の実質利回りが引き続き向かい風に

過去数四半期を振り返ると、壊れたレコードのように同じことを繰り返しているが、これは金相場の上昇を阻む状況に大きな変化がない ためである。中央銀行は短期間で持続的に上昇する実現インフレ率を抑制しようと躍起になっており、ソブリン債の利回りは軒並み上昇している。実質利回りは上昇しているが、長期的なインフレ期待は大きくは上昇していない。

金は他の貴金属同様、配当、利回り、クーポンを持たないため、ソブリン債の実質利回り(特に米国実質利回り)の上昇は依然として相場の重しとなっている。別の言い方をすれば、他の資産のリスク調整後リターンがより優れている場合、あるいはより重要なこととして、インフレ圧力が高まっている時に目に見えるキャッシュフローが提供されている場合、大きなリターンをもたらさない資産はしばしば人気を失うということである。金は事実上、デュレーションの長い資産(マコーレー・デュレーションではなく修正デュレーションで測定)、すなわちゼロクーポン債のような相場反応を示すことになる。

金先物 対 米国債利回り(名目、実質)とブレイクイーブン・インフレ率:日足チャート(2017年6月―2022年6月)(図1)

資料:ブルームバーグ

ロシアのウクライナ侵攻が5カ月目を迎えようとしているが、金相場を取り巻く環境は変わっていない。パンデミック期の財政出動や経済対策は歴史的な出来事であり、近いうちに復活する可能性はなさそうである。ロシアのウクライナ侵攻は、EUや米国、英国などの経済圏で食糧やエネルギーの価格上昇を引き起こしており、中央銀行は2022年第3四半期も積極的な利上げを継続するだろう。

金先物の変化(%) 対 米国債10年物利回り(実質、bps)の変化:週足チャート(2017年6月―2022年6月)(図2)

資料:ブルームバーグ

したがって、実質金利の上昇は、今後数カ月間、金相場にとって依然として向かい風となる。過去5年間、米国の実質利回りの上昇と金価格の下落は概ね相関関係にある。金の週次価格の変動と、米国債10年物の実質利回りの週次変動(ベーシスポイント)の関係を単純に線形回帰にすると、その相関は-0.30となる。経験則上、実質利回りの上昇は金相場にとって不利であることが示されている。

金、さらに輝きを失う方向か

ある意味、あまり状況は変わっていない。2022年第2四半期見通しで言及したことを繰り返すが、「第3次世界大戦がない限り、ファンダメンタルズの観点から金価格を取り巻く環境がこれ以上魅力的になることは想定しにくい」。今後数カ月間の金相場の動向としては、横ばい(食品とエネルギーの価格上昇によりインフレ期待が高まり、中央銀行は利上げを実施、実質利回りは横ばい)、または下落(中央銀行の利上げによりインフレ期待が安定、実質利回りは上昇)の2通りが考えられる。

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