


原油価格は第3四半期に25%という驚異的な急落を記録した。WTIは9月下旬に年初来安値に向かって下落している。テクニカル的なサポートが重なるゾーンを下回ると、今後数ヶ月の間にさらに下落する可能性があるだろう。最近の売り圧力が緩和される可能性のある重要な転換ゾーンへの接近にともない、筆者としては年末にかけて底打ちの可能性を探っている。
WTI原油(週足チャート)

TradingViewでチャート作成:テクニカルストラテジスト マイケル・ブトロス
原油価格は、年初来高値から40%近く下落し、4ヶ月間の下落により、筆者が数ヶ月間追跡してきた重要なサポートゾーンである83.28-87.15を下回った。このゾーンは、2021年の週足終値の最高値、2013年の安値、年初来の下落の100%延長で定義されている。なお、このゾーンは2020年の上昇トレンドと2022年の下降トレンドのトレンドラインとも重なっており、この価格帯のテクニカル的な重要性をさらに際立たせている。
現在、最初のサポート目標は、2011年の安値 / 2022年の始値 / 2018年の高値の74.94-76.87にあり、より重要なピボットゾーンはすぐ下の65.92-66.57にある。両ゾーンとも、もし到達すれば底打ちの可能性があり注目される。現在の下降トレンドを崩すには、週足終値で52週移動平均線(現在値~93)を上抜けする必要があり、87.15がレジスタンスラインとなる。
結論:原油価格は下落が続く見通し
第4四半期に向けて、依然として下落が続きそうではあるが、今後数ヶ月の間に値動きの変化と底打ちの可能性が警戒される。トレードの観点からは、原油価格の更なる下落圧力を緩和するためには、6月のチャネルライン(赤)を週足の終値で上抜けすることが必要であろう。65.92を下回った場合には、2020年の週足終値の高値である59付近への完全なブレークダウンをもたらす可能性があり、テクニカル面から非常に不利であることに注意されたい。原油価格に関して、我々としては安値を模索する重要な四半期である。
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