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原油価格:堅調に推移、OPECプラスの減産表明で急上昇後も。WTIの見通しとは?

原油価格:堅調に推移、OPECプラスの減産表明で急上昇後も。WTIの見通しとは?

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※2023年4月4日14時55分更新

原油、ドル、WTI、SVB、米連邦預金保険公社、イラク、クルディスタン、トルコ、ボラティリティ - トーキングポイント

  • 4日の原油相場は、週明けに上昇した流れを引き継いでいる
  • 市場は、OPECプラスの予想外の減産表明をまだ消化しきれていない
  • 原油価格の上昇は、インフレに影響する可能性がある。WTI原油先物はさらに上昇するのか?
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原油先物相場は、先週9%超上昇し、週明け3日には2カ月ぶりの高値を付けた。その流れは続き、きょう4日も高値圏を維持している。

先週末2日に石油輸出国機構(OPEC)と非加盟の産油国で構成されるOPECプラスが日量110万バレルの協調減産を発表したことを受け、原油相場は先月の米シリコンバレー銀行(SVB)破綻の影響で下落した分を取り戻した。

米連邦準備制度理事会(FRB)がタカ派的な姿勢を維持する中、中国の経済活動はパンデミック前の水準まではまだ回復しておらず、世界経済の成長見通しは依然として不透明と市場は認識している。

セントルイス地区連銀のジェームズ・ブラード総裁はブルームバーグテレビのインタビューで、原油価格が上昇すると、インフレ抑制に取り組むFRBの仕事はより困難になると指摘した。

しかしブラード総裁は、中国経済の再開と「欧州の景気後退」を理由に、いずれにせよ原油価格の上昇は予想していたとも述べた。

3日に発表された3月の米ISM製造業購買担当者景気指数は46.3と、ブルームバーグのエコノミスト調査による予想中央値(47.5)を下回る結果となった。これは、米国経済がFRBの引き締めサイクルの影響を受け始めている兆候を示しているのかもしれない。

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中国当局は先週金曜、国有銀行の幹部らに対し、金融業界に対する取り締まりはまったく終わっていないと警告したと報じられている。

先週は中国電子商取引大手アリババグループの事業分割が発表され、中国政府の企業に対する統制が緩和されることへの期待が高まっていただけに、この報道は市場にとっては冷や水となった。

ウエスト・テキサス・インターミディエイト(WTI)原油先物市場の動向を知るうえで基礎となる指標を見てみると、いくつかの指標は中立に転じている可能性がうかがえる。原油価格の予想ボラティリティを示す指数OVXは下げ幅を縮小しており、現在の価格水準を市場が適正に感じている可能性を示唆している。

また、最も限月の近い2つの期近物取引は逆ざやでも順ざやでもないことから、需給はある程度、均衡している可能性がある。

最後に、RBOB(NYMEXで取引されているガソリン先物)のクラックスプレッドは、原油高に先行して上昇していたため、反落の動きに転じている可能性がある。クラックスプレッドは、WTI原油先物と石油製品であるガソリン(RBOB)先物の価格差を示しており、一般的に価格差が広がると予想すれば、スプレッド取引の買い、価格差が縮小すると予想すれば、スプレッド取引の売りという売買戦略を取る。

WTI原油先物、クラックスプレッド、逆ざや/順ざや、ボラティリティ(OVX)

資料:TradingView

--- DailyFX.com ストラテジスト ダニエル・マッカーシー著

マッカーシー氏に連絡するには、Twitter で @DanMcCathyFX までお願いいたします。

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