ビットコイン、ビットコイン/ドル、中国、インド、市場センチメント、テクニカル分析見通し - トーキングポイント
- 11日のアジア太平洋地域（APAC）では、10日の米国市場でセンチメントが急速に改善した流れを受け、上昇しそうに見える
- アジア太平洋地域のトレーダーが米CPIを消化する中、インドは9月製造業生産と鉱工業生産を発表予定
- ビットコイン/ドルは、数年来の安値から反発した後、最近割り込んだばかりのサポートゾーンに直面している
アジア太平洋地域の市場見通し：2022年11月11日
10月の米消費者物価指数（CPI）が米インフレ率の鈍化を示し、10日にドルは急落、米国債利回りは急低下したため、アジア太平洋地域の市場はリスクオンの動きが広がりそうだ。市場では米連邦準備制度理事会（FRB）の利上げ観測が後退し、2023年のフェデラルファンド（FF）金利は5％を下回る水準まで下がると予想されている。FF金利先物市場がインフレの緩和を織り込むと同時に、米ドル指数は2009年以来最大の下げ幅を記録した。
ビットコイン価格は10％超上昇したが、今週の約16％の下落分を取り戻すまでには至らなかった。暗号資産（仮想通貨）交換業大手ＦＴＸトレーディングは、流動性の低い資産が大半を占める負債を80億ドル近く抱えている。暗号資産（仮想通貨）取引所の創設者は資金調達に奔走しているが、暗号資産市場に対する投資家の信頼は大きく損なわれている。この影響は数カ月、あるいは数年間、暗号資産市場のセンチメントに重くのしかかると思われる。米証券取引委員会（SEC）は調査を開始し、規制当局の監視は今後さらに厳しくなりそうだ。
中国は引き続き、コロナ感染者の増加に悩まされている。広州市を含むいくつかの大都市は依然として様々な規制下にあり、その度合いは不明だが、経済活動に影響を与えそうである。人民元がドルに対して現在の強い地合いを維持できれば、中国政府は資本流出を心配することなく金融政策を緩和し、信用拡大を促すことができる。10日に発表された中国の10月新規人民元貸出融資額は6,150億元と、9月の2兆4,000億元から大幅に減少した。
ニュージーランドの10月製造業購買担当者景気指数（PMI）は前月の52から49.3に低下した。きょう11日に発表される日本の10月生産者物価指数は、前年同月比で鈍化する見込みだ。その後、インドの9月製造業生産と鉱工業生産が発表される。10日は穀物以外のほとんどのコモディティ相場が上昇した。ウエスト・テキサス・インターミディエイト（WTI）原油先物相場は前日比約0.5％上昇、金と銀の先物相場は約3％上昇、プラチナの先物相場は約5％上昇した。
ビットコイン テクニカル分析見通し
10日の米国市場でビットコイン価格は急反発し12％上昇したが、引き続き50日単純移動平均線（SMA）と、最近割り込んだばかりのサポートゾーンを下回った水準にとどまっている。今週の終値が、6月以降、値固めを支えてきたこのサポートゾーンを下回った場合は、さらなる下降が視野に入ってくる。
ビットコイン/ドル 日足チャート
資料：TradingView
--- DailyFX.com アナリスト トーマス・ウェストウォーター著
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