ビットコイン、BTC/USD、米国債イールドカーブ、中国 、コロナ、テクニカル分析 - トーキングポイント
- 経済の先行きが不透明でリスクオフムードが広がる中、ビットコインは下落
- 中国でコロナ感染者数が増加、上海などでの規制強化への懸念が拡大
- ビットコイン/米ドルは欧米市場で3%以上下落した後、20,000の水準に肉薄



経済成長懸念の再燃が欧米市場の足かせとなり、続くアジア太平洋地域の市場ではリスクオフムードが広がっている。米国債券は買われ、米国債利回りは低下した。10年債利回りが2年債利回りを下回る逆イールドが発生し、マイナス幅を拡大させた。米ドルは多くの通貨に対して上昇し、米ドル指数(DXY)は年初来高値を更新した。
米国に上場している中国のテクノロジー株は米国市場で強い売り圧力にさらされ、ナスダック100指数が2.19%下落したのに対し、ナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数は7%以上も下落した。中国の規制当局は10日、広範な独占禁止法違反行為により数社に罰金を科した。上海を含む中国の各都市で、伝染力の強いオミクロン変異株BA5株への感染が報告されている。当局は集団検査を実施する方向で動いているが、感染者が増え続ければ、さらに厳しい規制措置の発動につながる可能性がある。



中国で鉄鉱石価格が下落し、豪ドル相場のリスクオフに拍車をかけた。豪ドルは対米ドルで2020年6月以来の安値水準に下落した。ナショナル・オーストラリア銀行が調査した6月の豪企業景況感指数が本日発表され、今週後半にはオーストラリアの雇用統計の発表が控えている。ブルームバーグの調査によると、アナリストは6月の新規雇用者数は3万人と予想している。予想を上回れば、豪ドルを下支えするかもしれないが、中国のコロナに関連した懸念材料がより重要視される可能性がある。
ビットコイン価格は、株式やリスク動向に敏感に反応する通貨とともに下落した。ブルームバーグによるマーケッツ・ライブ(MLIV)パルスの最新週間調査によると、ビットコインが今後1万ドルと3万ドルのどちらを最初に付ける可能性が高いかとの質問に対し、回答者の60%が1万ドルまで下落すると回答、40%は3万ドルに達すると答えた。この調査結果は、トレーダーが暗号資産(仮想通貨)の見通しに弱気であることを示している。過去24時間にイーサリアム価格は急落し、ビットコイン価格の2倍近く下落した。
7月12日の注目イベント
- 日本 - 生産者物価指数(6月)
- フィリピン - 貿易収支(5月)
- 日本 - 5年物国債入札
- インド - 鉱工業生産(5月)
- インド - インフレ率 (6月)
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BTC/USDテクニカル分析
ビットコイン/米ドル(BTC/USD)は米国市場で20日単純移動平均(SMA)を割り込み、心理的に重要な20,000の水準を試す展開となっている。下方にブレイクした場合、6月と7月の安値を試す展開が予想でき、割り込めば、これらの水準がレジスタンスエリアとなる可能性がある。強気派は、週末に上昇手前で抑えられた26日指数平滑移動平均線(EMA)の上値を試す前に、まずは20日SMAを再び上抜ける必要があるだろう。
BTC/USD 日足チャート

資料:TradingView
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--- DailyFX.com アナリスト トーマス・ウェストウォーター著
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