※2023年9月4日14時13分更新
豪ドル、豪ドル/米ドル、豪中銀、ロウ総裁、ブロック新総裁、豪GDP、ASEAN会合、レンジ取引 - トーキングポイント
- 豪ドルは先週、上昇トレンドラインから反発した
- 豪中銀は総裁交代を控える中、明日の理事会での利上げ見送りが確実視されている
- 豪GDPおよび中国との関係が、相場を動かす何らかの誘発材料になり得る。 豪ドル/米ドルは上昇するか?



週明け4日(アジア時間)の外国為替市場でオーストラリアドルは、明日のオーストラリア準備銀行(RBA、中央銀行)による政策金利決定と6日発表の豪国内総生産(GDP)を控える中、0.6450付近で底堅く推移している。
明日のRBA理事会は、フィリップ・ロウ総裁が議長を務める最後の会合となる。RBAは今月後半にミシェル・ブロック現副総裁を新しい総裁として迎える。
RBAは2022年5月以来、400ベーシスポイントの利上げを実施してきたが、金利市場は、明日の理事会では3カ月連続で金利を4.10%に据え置くと予想している。
ブルームバーグのエコノミスト調査結果もこの見方を支持している。政策金利の決定はここからリアルタイムで見ることができます。
次期総裁は先週、今後の金利決定は会合ごとになされるものであり、経済指標の動向に左右されると明言した。
市場は現在、追加利上げをまったく織り込んでおらず、2024年末の利下げを予想している。
6日に発表される2023年4-6月期(第2四半期)の豪国内総生産(GDP)は、前期(0.2%増)を上回る0.3%増と予想されている。
7月のGDPは年率で1.8%増と予想されている。利上げ効果が効いてくるため、前月(2.3%増)より伸びは鈍化すると見られている。
米国市場はきょう休場で流動性が低下しており、きょうのアジア市場は不安定になる可能性がある。
その他、東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議と主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)が明日からインド・ジャカルタで開催される。オーストラリアと中国の当局者らが、関係が悪化した2020年以来、初めて「サイドライン(場外)会合」の場を持つと報じられている。
何か大きな発表があるわけではないが、両国間の緊張が和らいだことは、市場にとってポジティブな一歩と受け止められるかもしれない。
週末の豪ドルの記事(英語のみ)はこちらからご覧いただけます。



豪ドル/米ドル 日足チャート
豪ドル/米ドルは、やや岐路に立たされているように見える。長期上昇トレンドラインから反発した後、値固めの展開となっているが、短期下降トレンドチャネル内にとどまっている。
34日、55日、100日単純移動平均線(SMA)を依然として下回っていることから、今のところ弱気のモメンタムが維持されているように見える。
いくつかのブレイクポイントと過去の高値が存在する0.6600-0.6620のエリアは、注目すべきレジスタンスゾーンとして確立されつつあるようだ。
100日SMAは現在、そのエリアのすぐ上の0.6640付近にあり、これを突破すれば、当面は広範なレンジ取引環境が維持されることが示唆される。
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下値では、0.6386のブレイクポイントや過去の安値である0.6365、0.6272、0.6170がサポートとなるかもしれない。
また、フィボナッチ・エクステンション161.8%の水準0.6186もサポートになり得る。フィボナッチに関するテクニカル分析についてもっと知りたい方は、下のバナーをクリックしてください。



資料:TradingView
--- DailyFX.com ストラテジスト ダニエル・マッカーシー著
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