豪CPIが予想を下回り、豪ドルは下落。来週のRBA政策決定会合を前に利上げ予想に冷や水

2022-07-27 02:00:00

Daniel McCarthy, ストラテジスト

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豪ドル、AUD/USD、CPI、インフレ、RBA - トーキングポイント

豪CPIが予想を下回る結果となり、豪ドルは下落
第２四半期の総合CPIが前年比6.1％上昇となったことで、RBAは利上げを段階的に実施する余裕を確保
豪ドルと豪国債利回りは低下したが、豪株価はCPI発表をきっかけに安定的に推移

推薦者： Daniel McCarthy

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オーストラリア連邦統計局が発表した第２四半期の消費者物価指数（CPI）が予想を下回ったことで、オーストラリア準備銀行（RBA、中央銀行）の利上げに対する圧力が緩和されるとの見方が広がり、豪ドルや国内債券利回りは下げた。

米連邦準備制度理事会（FRB）の金融政策決定会合を控え、米ドルが他の主要通貨に対して上昇しているにもかかわらず、豪ドルは0.6950付近でのもみ合いが続いた。市場では、RBAによる75ベーシスポイント（bp）の利上げが予想されている。

豪ドル/米ドル市場では、来週8月2日に開催されるRBAの政策会合に注目が集まっている。市場は50bpの引き上げを予想しているが、豪CPIの結果を受け、その確率は若干低下している。

3年物および10年物の豪連邦政府債（ACGB）利回りは低下した。本稿執筆時点では、3年債は14bp低い2.99％、10年債は8bp低い3.30％で推移している。オーストラリア証券取引所における代表的な株価指数のひとつであるASX200指数は、それまでの下落分を取り戻し、6800前後で取引されている。

27日に発表された豪CPIの内容を受け、RBAには、今月初めにカナダ銀行（中央銀行）が実施した100bpのような大規模な利上げではなく、慎重に利上げを実施するための時間的余裕が与えられた。

RBAが利上げを継続するのは、非常にひっ迫した労働市場と健全な貿易収支が背景にあるためだ。6月の失業率は3.5%と、上昇を見込んだ市場予想（3.8%）と前回の3.9%を下回った。5月の貿易黒字は159億6000万豪ドルで、予想の108億5000万豪ドルを大きく上回った。