24時間取引可能な外国為替市場:主な論点
- 外国為替市場では1日24時間、週5日取引されています。
- ボラティリティが最も高くなるのは、ニューヨーク市場の取引開始時のオーバーラップの時間帯です。
- FXトレーダーは、世界各地の営業日に合わせて、いつでも取引を開始し、終了することができます。
24時間取引可能な外国為替市場は世界最大の市場で、週5日、1日24時間営業しています。市場は、アジア、ロンドン/欧州およびニューヨーク市場の3つの取引時間帯に分けられ、FXトレーダーは各自のスケジュールに応じて取引を選択することができます。

FXが24時間取引である理由
外国為替市場が週5日24時間取引可能なのは、FXが店頭取引(OTC)であり、かつ、1つの集中した場所で取引されるわけではないためです。FXは、世界中のさまざまな場所で、主に大手銀行が提供する電子通信ネットワーク(ECN)を利用しておこなわれ、さまざまな投資家が参加しています。
株式取引は物理的な取引所でおこなわれるため、トレーダーは取引所の営業時間を守らなければなりません。一方、FXは店頭取引でおこなわれるため(OTC)、ある地域の市場の営業時間が終わっても、別の地域の市場の営業時間が始まり、週末まで継続してFXをおこなうことができるのです。外国為替市場は24時間週5日開かれているものの、常に流動性があるわけではなく、1日のうちで取引量が多くなる時間帯があり、トレーダーは一般的に、流動性が高い時間帯にFXに参加します。



24時間おこなわれるFXの内容
FXの大半は、金融機関やディーラーがおこなっています。個人投資家がおこなっているのは、ごく一部に過ぎません。トレーダーは、 スプレッドが低く、ボラティリティが高くなる可能性があるため、ニューヨーク、ロンドン、アジアなどの外国為替市場において、流動性が最も高い時間帯を狙って取引をおこないます。

出典:国際決済銀行(BIS)の2016年からの3年ごとの報告書(ウォーレン・ベンケタス氏作成)
トレーダーは一般的に、ロンドンの取引時間帯とニューヨークの取引時間帯、およびこれら2つの取引時間帯がオーバーラップする時間帯に取引をおこないます。オーバーラップとは、米国東部時間の午前8時から午後12時まで(日本時間の午後10時から午前2時)の4時間、ニューヨークの取引時間帯とロンドンの取引時間帯が重なる間のことで、市場の流動性とボラティリティが高まります。
トレーダーは24時間活動しなくても、FXをすることができます。市場が十分に流動的で、自分に合った時間を選び、取引戦略を守っていればよいのです。 ニューヨークとロンドンの取引時間帯にトレーダーがよく取る戦略はブレイクアウト戦略というもので、これはこの時間帯のボラティリティの上昇を利用したものです。
1.休日
外国為替市場はいくつかのセッションに分かれているため、それぞれに異なる休日があります。アメリカの銀行が休業日の場合は米ドルの取引量は少なくなりますが、外国為替市場がストップすることはありません。なお、祝祭日には利用できないブローカーもあります。
2.流動性
ニューヨークやロンドンのような、主要な外国為替市場の取引時間中におこなう取引は、スプレッドが狭くなりボラティリティが大きくなるという利点があります。
3.セッションごとに異なる戦略を採用
各外国為替市場の取引時間帯はそれぞれ異なる特徴を持っているため、取引戦略はそれぞれの特徴に合わせて調整する必要があります。ロンドンとニューヨークの取引時間帯ではブレイクアウト戦略を用いたり, アジアのようなボラティリティの低い時間帯ではレンジ戦略を用いたりすると良いでしょう。
4.主要通貨ペアの取引
EUR/USD、USD/JPY、GBP/USD、EUR/JPY, GBP/JPY、USD/CHFなどの主要通貨ペアは、大量に取引されることで、スプレッドが縮小され、トレーダーのコスト削減につながります。
5. FXの基本を学ぶ
当社では、FXの基礎知識や、24時間体制の市場をどのように利用するかなどを説明した初心者向け無料ガイドを提供しています。また、トレーダーが犯す1番の間違いとはと題した詳細なリサーチで、取引を成功させるための有用なヒントを提供しています。


