FXにおいて、ある重要な水準に価格が達するとマーケットで注目を集めます。なぜなら、人間の心理や考え方に直結した心理的な価格だからです。本記事では、FXにおける心理的水準および価格末尾にゼロが並ぶキリ番(キリの良い数字)について以下の重要ポイントを解説します。
- 心理的水準の定義
- 心理的水準の把握
- 心理的水準を利用したトレード
- 心理的水準のメリットと限界



FXの心理的水準とは何か、キリ番はどのように機能するのか?
心理的水準(心理レベル)とは、マーケットにおける価格の水準を指しており、FXではキリの良い数字(キリ番)のことです。キリ番はサポートラインやレジスタンスラインの価格帯として機能することもあります。
心理的なサポートラインとレジスタンスラインが機能するのは、人間の基本的な性質によるものです。人間は「シンプルなもの」に価値を置きます。これをトレードの視点で考えると整数を重んじることになります。トレーダーは整数をエントリーポイントやエグジットポイント、またストップを置く価格に使用します。これらのストップやリミットは、注文の流れや値動きを変えるものです。

FXはチャート上でキリ番を把握しよう
最後にゼロが並ぶ数字を具体的に示すと、EUR/USDの1.31000、GBP/USDの1.57000、GBP/JPYの132.00のような末尾にゼロが並ぶ偶数になります。トレーダーは、これらを「キリ番」と呼ぶことがあります。下のチャートは、現在のUSD/JPYのチャート上の「キリ番」を示しています。

トレーダーの中には、さらに一歩進んで整数の真中にある数字、つまり「50台」に着目するトレーダーもいます。 そのような数値はEUR/USDの1.31500やGBP/JPYの131.50など、「キリ番」と同じく頻繁に登場します。
価格が上下する際に、このような価格帯を眺めてみると、何らかの混沌とした要素があることに気づくでしょう。下のチャートは「50台」を示したUSD/ZARのチャートです。

このチャート内では、上記で説明したような重要と思われる水準を中心とした価格変動が起きていることが分かります。トレーダーは、このような状況を鑑みて、これらの水準をサポートラインとレジスタンスラインの修正に組み込みたいと考えるわけです。下のチャートは、値動きの幅を明示しているUSD/JPYのチャートです。

これらの価格は心理的なラインとして作用するため、サポートラインとレジスタンスラインの役割を果たします。価格が必ずしもサポートラインやレジスタンスラインの役割を果たすわけではありませんが、十分にサポートラインやレジスタンスラインとして機能するケースが多いのでトレーダーが注目するのです。
FXにおけるキリ番のトレード手法
AUD/JPY週足チャート

上図のAUD/JPYのチャートでは、75.000の価格帯に6つの大きな価格が反発したポイントがあります。価格が75.000に近づくたびに、この通貨ペアは反発しました。この現象に関する理由としては次のようなものが考えられます。
- 75.000を安いと考えたトレーダーが、この価格帯からAUDのロングでのトレードをおこなった。
- ショートポジションを建てる際に、利益目標を75.000に設定していた。この利益目標でのポジションのクローズがマーケットに需要を生み出した(トレーダーはカバーのために買っており、この買い意欲は 「需要」 とみなされる)。
最初の反発の後、この価格はすでにサポートラインとなっているため、トレーダーは価格が75.000をはるかに下回るという予想に対して、極端に強気になることはなかったかもしれません。
また、さまざまな意味で未検証の心理的水準はピボットポイントのようにとらえることができます。つまり、何らかのサポートラインやレジスタンスラインの要素があるエリアと言えます。
一般的にAUD/JPYの70.000やAUD/USDの1.0000のようなキリ番は、AUD/JPYの71.000のような頻繁に見られる水準よりも注目されます。トレーダーが、ゼロが多いこのようなキリ番を重視することが多いからです。
しかしながら、トレーダーがこのような価格に本当に価値を見出すことができるのは、過去にこの価格帯がレジスタンスラインまたはサポートラインとされていた場合です。価値を見出せるケースと思われる場合は、他のトレーダーがこの価格帯に注目して行動していることを示しており、テクニカル分析における「自己達成的予言」 の可能性があると強く意識するようになります。



FXにおけるキリ番のメリットと限界
FXにおける重要な価格は、まず現在のトレンドに沿って評価するとともに、トレードに有利となる補助的なテクニカル要素があるかどうかを確認する必要があります。心理的水準の利点と欠点を以下に示します。
利点 | 欠点 |
---|---|
サポートラインとレジスタンスラインの重要な価格帯として機能する | 重要な価格帯としての信頼性は100%ではない |
初心者にも分かりやすい | 裏付けとなる指標やテクニカル分析の手法と合わせて、ガイドラインとして使用する必要がある |
すべての金融マーケットで活用できる |
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