
中心国-周辺国取引モデル:マクロ経済分析の使い方



米国、中国、EUの3つの経済大国が、グローバル経済の主たるけん引役です。この成長拠点それぞれを取り巻いているのが周辺国経済圏で、これらの国々の経済は中心国に大きく依存しています。周辺国は通常、輸出主導型経済で中心国の経済よりも、グローバル景気や基礎となるマーケットセンチメントの変化の頻度と規模により、経済状況が大きく変動します。
これらの周辺諸国の国内資産は通常、より高い利回りとなっており、それらへ投資した場合に投資家が負う追加のリスクに対し、より大きなリターンが提供されます。マーケットがグローバルな成長見通しについて全体的に楽観している環境では、トレーダーは安全性よりも利益を優先するため、通常は比較的リスクの高い、つまり、より景気変動に左右される資産へと向かう傾向があります。これは輸出主導経済への資本流入となり、それは中心国から周辺国への資本流入を意味します。
しかし相場が下降しているときは、投資家は利益の最大化よりも資本を守ろう(または少なくとも損失を最小化しよう)とする意志に突き動かされます。この状況において、投資家は通常、利回りは低くてもリスクの低い資産へシフトします。これは通常、周辺国から中心国への資本の流入に反映され、資本は状況が改善するまで中心国にとどまります。
中心国-周辺国の枠組みは、経済大国とその周辺国の間のマクロファンダメンタルズな関係を理解することを可能にし、それらの関係性に組み込まれた資産の取引方法について価値ある見識を提供してくれます。
本シリーズのマクロ経済分析を使ったFXのトレードガイド


