取引の目標 - 主なテーマ:
- なぜ取引の目標を設定するのか?
- 取引の目標にしてはいけないこと
- プロセス重視の目標の有効性
- 目標の追跡とその進捗状況の評価
- 取引の目標:まとめ
取引の目標を設定することは、市場で行動する際に役立つ有効な試みですが、有効な目標とそうでない目標があります。この記事では、FXで目指すべき目標とそうでない目標、適切な目標がトレードプランに不可欠な理由、そして目標の進捗状況を追跡する方法について見ていきます。
上のビデオでは、当社アナリストのポール・ロビンソンが、目標設定のベストな方法について説明しています。儲けることがすべてではない理由、循環のある市場における無意味な目標の危険性、規律と一貫性を磨くために目標を利用する方法などについて述べています。



なぜ取引の目標を設定するのか?
取引の目標を設定することは、主に2つの理由からです。それは、トレードプランを守るため、そしてより安定したトレードをおこなうためです。取引に慣れていない人にとっては、結果を重視した目標ではなく、プロセスを重視した目標を設定するということを意味します。例えば、目標は以下のような厳格な リスク管理と堅実なテクニカル分析を土台にして、さらには運動やバランスのとれた食事を含む毎日の習慣によっても、より一貫性のある取引が促進されます。
取引の目標にしてはいけないこと
それに対して、金額的な目標を立てることは、取引の目標としては役に立ちません。市場はダイナミックな動きを見せるもので、直線的にチャンスが得られるものではないからです。あなたの取引スタイルに合っており、取引が好調な時期もあれば、逆に好調ではない時期もあります。トレーダーは有利な市況のタイミングをコントロールすることができないため、意識的に資金目標を設定するよりも、取引の資金を守ることの方が価値があります。
他にも、具体性に欠けていたり、簡単に評価できなかったりするものは、目標としては中途半端です。例えば、「もっと規律を守る」、「もっと一貫性を持つ」、「この戦略やあの戦略をもっとうまく取引する」などです。それを具体的にどのように達成し、測定するのでしょうか。このように的が絞れていない目標は、達成可能性が小さいので、よりプロセス重視の目標に分解するのが良いでしょう。
プロセス重視の目標の有効性
結果を重視した目標とは対照的に、プロセスを重視した目標は、あなたがトレードプランにしたがうために有効です。トレードプランに沿った目標を立てることで、理想的なトレードをするための細かい作業に集中することができます。
一つの方法は、プロセスにしたがうことを「もし、その時...」という記述で考えることです。「もし、 これ(イベント)が起こったら、私はこれをします」。 例えば、「もし EUR/USD が、ある価格帯まで反落し、重要なリバーサルのローソク足を示したら、ロングでエントリーします」というようなものです。取引スタイルに応じて様々な基準が考えられますが、ポイントは自分のプランに沿って適切な行動をとることに集中することです。
自分のルールにしたがっていれば、勝とうが負けようが、その結果は成功だったと言えるでしょう。適切なリスク管理ルール(もう一つのルール/目標)を持って優位に立つことができれば、時が立てば収益を上げるチャンスを得ることができます。
利益の出る取引を「良い」取引、利益の出ない取引を「悪い」取引と考えるべきではありません。「良い」トレードができても(多くの場合は)負けてしまいますし、「悪い」トレードをしても利益を得ることもあります。覚えておいてほしいのは、利益につながる悪い行動は負の強化であり、逆に良い行動は正の強化であるということです。後者にしっかりと目を向けるべきです。



目標の管理と進捗状況の評価
自分の戦略がうまくいっているかどうかを確認し、取引の説明をできるようにするためには、目標の管理と進捗状況の評価が重要です。自分のプランに沿った取引をしているかどうかを確認するには、取引チェックリスト とトレード日記を活用します。そうすることで、適切な取引をおこなうことに集中できるだけでなく、自分の弱点や努力すべき点が浮き彫りになります。そのようにして、自分が取り組む必要のある領域が、新たな目標となっていくのです。
例えば、ストップロスや利益確定の価格を守ることが難しい状況にあるとします。これは、ポジションサイズが大きすぎることが原因の場合が多いのですが、ここでの簡単な解決策は、損益の変動が大きすぎるために感情的な判断をすることがないよう、取引ごとのリスクを減らすことです。
一つのアイデアとしては、取引ごとにスコアカードを作成し、取引の各側面に一定のポイントを割り当て、プランをどれだけ効果的に守れたかを集計することです。そうすることで、自分の弱点が浮き彫りになり、何に取り組むべきかが明確になるでしょう。
つまり、「適切なことをする」ための目標を重視することによって、長期的な利益の獲得に向かって最良の準備をすることができます。確かに保証はありませんが、仕組みや適切な目標を持たずにただ「投げやり」になってしまうと、短期的な成功を収めても持続できないでしょう。
取引の目標:まとめ
要約すると、結果重視の目標よりもプロセス重視の目標の方が効果的ということです。このような目標を設定することで、自分の能力を最大限に発揮して取引をおこなうための適切な考え方ができるようになります。例えば、金額的な目標を設定すると、プレッシャーがかかり頻繁に取引をおこなったり、無謀な取引をおこなったりすることになります。結果よりもプロセスを重視することで、長期的に成功のチャンスを得ることができます。
どのように取引を開始して、取引を決済するか、また、資金の管理方法、取引する市場、リスクがどの程度あるかを考えて、常にトレードプランを定めておくべきです。
そして、シンプルであること。例えば、すべてのインジケーターを適用せずに、いくつかの効果的なインジケーターを選択することで、結果的により集中できるようになります。テクニカル分析の手法をシンプルにすれば、多くのノイズが遮断されて、有能なトレーダーに一歩近づくことでしょう。
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