USD/JPY、米ドル、日本円、日本銀行、FOMC、FRB、金融政策-トーキングポイント



米ドル円にとって重要な日米の金融政策決定会合の開催が迫っている。日本銀行は植田日銀総裁のハト派発言等を背景に、当面の金融緩和政策維持が見込まれている。FRB(米連邦準備制度理事会)は今回FOMC(米連邦公開市場委員会)では利上げスキップし、次回FOMCでの利上げが予想されている。日米の今後の金融政策見通しによって、米ドル高円安、米ドル安円高、どちらにも動く可能性がある。
米ドル円のセンチメント見通し – 中立
IG顧客センチメント(IGCS)によると、USD/JPYを取引する個人トレーダーの約32%がネットロング(米ドルを買い持ち)にしている。IGCSは時に逆張り指標として機能することがある。ほとんどの持ち高はまだネットショートに傾いているため、米ドル高円安が進展することを示唆している。しかし、昨日、先週から、ネットロングのポジションはそれぞれ13.47%低下、4.99%増加とまちまちである。このことを考えると、個人トレーダーのセンチメントは中立である。
IG顧客センチメント:米ドル円




資料:IG顧客センチメント
米ドル円のテクニカル分析:パターン内で推移
米ドル円の日足チャートで、中立パターンであるシンメトリカルトライアングル(対称三角形)パターン内で引き続き推移している。日本銀行、FRBの金融政策決定会合の結果次第で、パターンの上下どちらか(現在は上限139.99、下限139.01)を終値ベースでブレイクし、米ドル高円安もしくは米ドル安円高トレンドが鮮明になる可能性がある。米ドル高円安トレンドが鮮明になった場合、昨年10月から今年1月までの米ドル円の動きに基づくフィボナッチリトレースメント61.8%水準142.498円への上昇が視野に入る。一方、米ドル安円高が鮮明になった場合、水平レジスタンスである137.911円をトライしよう。下方ブレイクした場合、フィボナッチリトレースメント38.2%水準136.661円まで円高が進行する可能性がある。
米ドル円日足チャート




資料:Trading View
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-- DailyFX.com ストラテジスト 木全哲也著