※2023年6月27日16時56分更新
ユーロ、ユーロ/ドル、ドル、フィボナッチ、レンジ、モメンタム、トレンド - トーキングポイント
- 先週、ユーロの上昇は一服したが、下げ幅はこれまでのところ限定的
- 上昇トレンドは今のところ維持されているようだが、重要な水準は近い
- ユーロ/ドルには強気と弱気の両方の見方がある。どちらが優勢?



ユーロ/ドルのテクニカル分析
ユーロ/ドルは先週、上値を試すも失敗に終わり、6週間続く1.0516-1.1096のレンジ内にとどまって推移している。
相場は1.1012の高値に達し、1.1096から1.0635までの動きのフィボナッチ・リトレースメント78.6%の水準である1.0997をかろうじて上回った。これらの水準が引き続きレジスタンスとなる可能性があり、その後は1.1076-1.1096エリアが潜在的なレジスタンス水準として控えている。
目先のサポートは直近の安値1.0844で、ブレイクポイント1.0831のすぐ上に位置している。
さらなる下落局面では、1.0635から1.1012までの動きのフィボナッチ・リトレースメントの水準がサポートとなる可能性がある。リトレースメント50%の水準は1.0824、61.8%は1.0779、78.6%は1.0716である。
5月下旬の安値1.0635は、1.0516から1.1096への動きのフィボナッチ・リトレースメント78.6%の水準1.0640をわずかに下回った水準に過ぎない。このため、1.0635-1.0640付近がサポートゾーンとなる可能性があり、その後は1.0525、1.0516、1.0483、1.0443の過去の安値が控えている。
ユーロ/ドル 過去3カ月間の日足チャート
資料:TradingView
上図は、最近見られるユーロ/ドルのレンジ取引の性質を浮き彫りにしているが、長期の時間枠チャートで見ると、同通貨ペアは引き続き上昇トレンドにある。
しかし、今後数週間のうちに相場はやや重要な局面を迎えるかもしれない。2022年3月の高値1.1185を上方突破できなければ、長期足のダブルトップが形成される可能性がある。
1.1185をきれいに上方ブレイクすれば、上昇トレンドが維持されていることが示唆され、さらなる強気相場の展開が視野に入る。
下降局面では、上昇トレンドラインを下方ブレイクすると、ダブルトップが確認されるだろう。このような動きとなる場合は、弱気相場が展開される可能性がある。
相場は21日、34日、55日、100日、200日、260日単純移動平均線(SMA)を上回っているが、10日SMA近辺で取引されている。10日SMAを再び上回れば、強気のモメンタムがさらに加速する可能性が開かれる。
ユーロ/ドル 過去8カ月間の日足チャート
資料:TradingView



--- DailyFX.com ストラテジスト ダニエル・マッカーシー著
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