FXテクニカル分析:ポンド円(GBPJPY)
【サマリー】
・堅調地合いのポンドドル
ポンドドル(GBPUSD)は米ドル安のトレンドにサポートされ、短期レジスタンスラインと21日線(MA)の上方ブレイクに成功した。その過程で、短期サポートラインも形成されつつある。
そして今日は、6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)後に付けた高安の半値戻し1.2088レベルまで反発している。
MACDはゼロラインを下回る状況にあるが、ゴールデンクロスが示現した後も上昇トレンドにあることを考えるならば、ポンドドルは半値戻しの水準(1.2088レベル)を突破し、1.21台へ上昇する可能性が出てきた。
ポンドドルのチャート
TradingView 日足(今年6月以降)
変動 | ロング | ショート | 建玉 |
日次 | 4% | 3% | 4% |
週次 | 12% | -5% | 7% |
・ポンドドルにサポートされるポンド円だが
この動きを受け、ポンド円(GBPJPY)は75日線(MA)でサポートされ反発基調にある(下2つ目の日足チャートを参照)。
だが、ポンドドルと比べて上昇幅が限定的なのは、ドル円(USDJPY)の上昇圧力が後退している影響が大きい。
また、RSIは売られ過ぎの水準「80」以上まで到達した後、低下の基調にある。
今年に入りRSIが80以上まで上昇した後は、50以下の水準へ低下するトレンドパターンが見られる。今回の低下局面では、まだその状況が確認されていない。
米債市場では長期ゾーンを中心に低下の圧力が高まっている。それに連動し、ドル円の上昇圧力が徐々に後退している状況は、ポンドドルの地合いの強さを相殺し続ける可能性があろう。
よって、ポンド円がもう一段高となっても、下で述べるテクニカルポイントで反落する展開を想定しておきたい。
ポンド円のチャート
TradingView 日足(今年4月以降)
変動 | ロング | ショート | 建玉 |
日次 | -9% | 6% | 1% |
週次 | -1% | -4% | -3% |
・トライアングルの上限(レジタンスライン)の攻防
ポンドドルの影響を受けてポンド円が上値トライとなる場合、目先の焦点はトライアングルの上限が推移している165.80レベルのトライ&ブレイクである。
これを「短期レジスタンスライン」として捉える場合、突破に成功すればレジタンスポイントの168.40レベル、または6月9日の高値168.73トライの可能性が浮上してくる。
ポンド円のチャート
TradingView 日足(今年5月以降)
短期レジスタンスラインをトライするシグナルとして注目しておきたいテクニカルポイントが、フィボナッチ・プロジェクション76.4%の水準165.25レベルのブレイクである。
76.4%水準をトライするシグナルとして注目したいのが、昨日の欧州タイムから何度も上昇を止めている165.00レベルである。
ポンド円のチャート
TradingView 1時間足(7月22日以降)
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・163円台のサポートポイント
一方、RSIが指摘するとおりポンド円が下値トライとなる場合は、164.30レベルを下方ブレイクするかどうか?まずはこの点を確認したい(上の1時間足チャートを参照)。これが確認される場合は、ポンド円の下落幅が拡大する展開を警戒したい。
次のサポートポイントは、ダブルボトムのネックライン(ゾーン)となった163.50-80レベルである(上の1時間足チャートを参照)。
163円前半の攻防へシフトする場合は、トライアングルの下限が推移している163.20レベルのトライ&ブレイクが焦点として浮上しよう。
トライアングルの上限がレジスタンスラインなら、下限は「サポートライン」である。サポートラインのブレイクはさらなる下落のシグナルとなり得る。しかし、今のポンド円はすぐ下の水準で推移している75日線(MA)でサポートされている。
よって、ポンド円の下落幅が拡大するかどうか迷った時は、トライアングルの下限ではなく75日線(MA)のブレイクで判断したい。
ポンド円のチャート
TradingView 日足(今年5月以降)