米国株、S&P500、NYダウ、ダウ平均、FOMC―トーキングポイント



FOMCに注目
注目のFOMC(米連邦公開市場委員会)を控える中、投機筋のポジションやテクニカル面は米国株(S&P500、NYダウ)の一段高を示唆している。詳しく見てみたい。
ヘッジファンドの米国株先物ポジション – 強気
ヘッジファンド等の投機筋は米国株のショートポジションを急速に積み増している。最近の急上昇や世界景気の減速懸念等が背景にあろう。S&P500指数先物のネットショートポジション(ロング―ショート)は過去最大規模である。ダウ平均先物のネットショートポジションも同様に拡大している。米国景気の減速懸念はあるものの、FRBの利上げ停止が視野に入る中、一段のショートポジションの積み増し(米国株の下落圧力)は見込みづらい。このことは、ショートポジションの解消に伴い、S&P500やNYダウ等の米国株の上昇圧力になる可能性を示唆している。




資料:Bloomberg、COTレポートよりDailyFX.comが作成。
S&P500のテクニカル分析 – レジスタンスをトライ
S&P500週足チャートで、昨年10月以降、連続した高値と安値が切り上がっており、S&P500指数の上昇圧力が強いことを示唆している。RSIは70を下回っており、買われ過ぎの水準に達していない。また、MACD(移動平均収束拡散手法)ラインは上向きかつ、シグナルラインを上回っており、上昇トレンドを示唆、S&P500指数の一段高を見込む。昨年8月高値:4,325.88ドルを上抜けた場合、一段と上昇トレンドが鮮明になり、水平レジスタンスである4,600ドルのトライが視野に入る。短期的に調整した場合、水平サポートライン4195.44ドルへ下落する可能性がある。
S&P500週足チャート

資料:Trading View
NYダウのテクニカル分析:上昇トレンドに転換
NYダウ(ダウ平均)日足チャートで、RSIは上昇トレンドへの転換を示唆する50超えに転換。MACD(移動平均収束拡散手法)ラインも上向きかつ、シグナルラインを上抜け、RSI同様、ダウ平均が上昇トレンドに転換したことを示唆している。また、9、20、75、200日指数移動平均線が上向きかつ、上から順に並ぶ強気の「パーフェクトオーダー」が成立しており、NYダウの一段高を見込む。水平レジスタンス34,331.47への上昇が視野に入る。上抜けた場合、昨年12月の高値34,721.27をトライしよう。下値として、9日指数移動平均線でサポートされるかに注目。下方ブレイクした場合、NYダウの下落圧力が強まり、心理的節目である33,000へ下落する可能性がある。
NYダウ日足チャート
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資料:Trading View
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-- DailyFX.com ストラテジスト 木全哲也著