※2023年4月20日10時25分更新
天然ガス、50日単純移動平均線、上昇ウェッジのブレイクアウト - テクニカル面のアップデート
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日足チャート - 50日単純移動平均線が上値を抑える
19日の天然ガス価格は6%超下落し、2月末以来最長の3日続伸記録が途絶えた。3日間の上昇に先立ち、RSI(相対力指数)では強気のダイバージェンスが示現し、下降の勢いが弱まっていることを示していた。強気のダイバージェンスは時に、価格が上昇に転じる前に起こる。しかし、天然ガス相場には、より大きな下降モメンタムが残っているようだ。
価格は50日単純移動平均線(SMA)を突破できなかった。50日SMAは昨年12月以降、上値を抑え続けている。実際、価格が50日SMAを上回ったのは昨年12月が最後だった。今後、価格が下がり続ける場合、焦点は2月の安値1.967に戻されることになる。
1.967のサポートを下回ると、フィボナッチ・エクステンション23.6%の水準1.696が視野に入る。その先には、2020年の安値1.44が控えている。一方、上昇に転じた場合は、昨年から続く長期下降トレンドラインに向けて、2月の高値3.027を目指す展開となりそうだ。
資料:TradingView
4時間足チャート – 上昇ウェッジのブレイクアウト
4時間足チャートを見ると、天然ガス相場で何が起こっているのか、そして次に何が起こり得るかがより良く分かる。価格はまず、2.238でレクタングルの天井(レジスタンスライン)を突き破り、レクタングルのチャートパターンを上方ブレイクした。しかし、フィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準2.373がレジスタンスとして上値を抑えた。この短期的の上昇の間に、上昇ウェッジが形成された。
現在、以前のレクタングルの天井を下方ブレイクしたことが確認されているため、さらに下値を探る展開となる可能性が出てきており、1.998のサポートラインが意識されている。しかし、価格が100期間SMAを上回った水準にあることには留意する必要がある。100期間SMAはサポートとして機能し、価格を再び長方形の天井まで押し上げる可能性がある。
再び上昇する場合は、フィボナッチ・リトレースメントの中間点である2.498を突破できるかが焦点になる。



資料:TradingView
--- DailyFX.com シニアストラテジスト ダニエル・ドゥブロスキー著
ドゥブロスキー氏に連絡するには、Twitter で @ddubrovskyFX までお願いいたします。