ドル、円、ドル/円 - テクニカル分析見通し
- ドル/円は主要なサポートから反発した
- 数カ月続く上昇トレンド再開の可能性は低そうだ
- 今後の見通しと注目すべき手掛かりとは?



ドル/円の中期テクニカル分析見通し - 中立
ドル/円は、先週の高値を上抜けたことで、差し迫った下降リスクが減少したとはいえ、必ずしも数カ月続く上昇トレンドの再開を示唆するものではない。それどころか、ドル/円は今後数週間のうちにレンジ相場入りする可能性がある。
ドル/円は、11月13日に筆者が描いたシナリオ通りとなり、21日に11月15日の安値137.70から上昇し、先週からの水平トレンドラインの140.80付近を上抜けた。これは、7月から続く水平トレンドラインである139.50付近および89日移動平均線からの反発を引き継ぐ動きである。価格は現在、4時間足および日足チャートで89期間移動平均線によって支えられている11月11日の高値142.50の壁を試している。この水準は、143.00-143.15(11月7日から11日にかけての下落をベースとしたリトレースメント50%の水準)からそれほど離れていない。
ドル/円 240分足チャート

資料:TradingView
先週の反発が続くようであれば、ドル/円は最低でも143.00-143.15を上抜けることが重要になってくる。トレンドの観点から見ると、ローソクの実体が大きいローソク足が現れた時(これはしばしばチャートに出現する)は、そのローソク足の50%リトレースメントの水準が重要なレジスタンスとして機能する傾向にある。大きな動きは市場参加者の確信の表れであり、もし市場がその動きの半分も回復できない場合、さらなる地合いの弱さを示唆することになる。
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ドル/円 日足チャート

資料:TradingView
さらに、10月高値を再び試すためには、ドル/円は147.50(11月7日から11日の週の高値)を上抜けなければならない。買われ過ぎの状況や長期チャートにおける上値の重さを考慮すると、ドル/円が147.50を突破する確率は低いように思われる。実際、ドル/円は今後数週間のうちに137-147で落ち着く可能性が十分にある。
一方、ドル/円が143.00-143.15を突破できない場合、137.70を再び試す可能性が高まるだけでなく、200日移動平均線(現在133.50付近)に向かって下落する確率も高まるだろう。



--- DailyFX.com ストラテジスト マニッシュ・ジャラディ著