円、米ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、カナダドル/円 - テクニカル分析見通し



米ドル/円:テクニカル分析見通し - 強気
米ドルは、円に対して今年の最高値を更新し、1998以来の高値水準で推移している。米ドル/円は、7月に付けた2022年の高値139.391の突破が確認されたが、同時線のローソク足パターンが示現している。これは必ずしも反転のシグナルというわけではないが、通常、売り手と買い手の迷いを示している。
米ドル/円のさらなる上昇が確認され、特にフィボナッチ・エクステンション78.6%の水準140.636を上抜けられれば、ブレイクアウトは強固なものになるだろう。その場合、上値抵抗線として100%の水準143.425が意識され、その後は1998年の高値である147.65を目指す展開となるだろう。下降に転じた場合は、8月上旬を始点とする短期的な上昇トレンドラインが下値サポートとなるかどうかを注視しておきたい。その下には100日単純移動平均線(SMA)が控えている。
米ドル/円 日足チャート

資料:TradingView
ユーロ/円:テクニカル分析見通し - やや強気
先週、ユーロは円に対して上昇し、7月中旬以来の高値で取引を終えた。ユーロ/円は6月下旬を始点とする下降トレンドラインをも上回って推移しているが、流れ星のローソク足パターンが示現している。これは売り手と買い手の迷いを示す、優柔不断さの表れである。さらなる下降が確認されれば、8月初めを始点とする上昇トレンドラインに向かって下げ幅を拡大する可能性がある。一方、上昇局面では139.143から140.004にかけての変曲点ゾーンの突破が確認されれば、フィボナッチ・リトレースメント78.6%の水準141.95がレジスタンスとして視野に入ってくる。



ユーロ/円 日足チャート

資料:TradingView
豪ドル/円 :テクニカル分析見通し - 中立
先週、豪ドルは円に対し、95.741の変曲点を突破できず、この水準が上値抵抗線となっていることが再認識された。フィボナッチ・エクステンション38.2%の水準94.183が当面のサポートとなりそうだ。さらに下落すると、100日単純移動平均線(SMA)にさらされることになる。この水準を割り込むと、弱気な見通しが強まる可能性がある。一方、レジスタンスを上抜ければ、6月の高値である96.88を再び試す展開となり、より強気な相場展開につながるだろう。
豪ドル/円 日足チャート

資料:TradingView
カナダドル/円:テクニカル分析見通し – 中立
先週、カナダドルは円に対し、かろうじて上昇した。しかし、流れ星のローソク足パターンが示現しており、107.21 - 107.64のレジスタンスゾーンを下回った水準にとどまっている。流れ星の示現は、強気と弱気の判断が難しい、相場の優柔不断さを示している。下降に転じた場合、フィボナッチ・エクステンション38.2%の水準105.01が下値サポートの焦点となり、その後は100日単純移動平均線(SMA)が意識されるだろう。その下には、101.42-102.14にサポートゾーンがある。6月以降、カナダドル/円は、101.42と107.64の間で値を固めている。どちらかの方向にブレイクアウトするまでは、見通しは「中立」を維持する。レジスタンスを突破すると、エクステンション78.6%の水準108.81が上値抵抗線となり、次は100%の水準110.82が視野に入ってこよう。



カナダドル/円 日足チャート

資料:TradingView
--- DailyFX.com ストラテジスト ダニエル・ドゥブロスキー著
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