日本株、日経平均株価、ドル円、ダブルトップ―トーキングポイント



日本株、ドル円の動きと整合的な水準
足元下落基調であるものの、日本株は年初来大きく上昇している。日本株の年初来の上昇の一因として、円安進行が挙げられる。円安進行に伴い輸出企業を中心に収益が改善するとの期待が日本株をサポートしてきた。しかしながら、6月に入り、日本株が急上昇する中、米ドル円と日本株の動きに乖離が生じていた(「日本株見通し:日本株の逆襲はいつまで?」参照)。しかしながら、最近の日本株の調整を受け、米ドル円と日本株の間の乖離が解消、ドル円の動向と整合的な日本株の水準になっており、日本株の過熱感が解消している。
しかしながら、テクニカル面では、日経平均株価は4月からの急上昇トレンドが終了、下落トレンドが本格化するか、再度上昇に転じるかの重要な局面に差し掛かっている。詳しく見てみたい。
日経平均株価とドル円

資料:Trading View
日経平均株価のチャートポイント
上昇トレンドの反転を示す「ダブルトップ」パターンを形成している。また、4月以降のサポートであった20日指数移動平均線を下方ブレイクしており、4月からの急上昇トレンドが終了したことを示唆している。RSIも50割れに転換、下落トレンドへの転換を示唆している。日経平均株価(先物)は、32,000円でサポートされるかに注目。下抜けると、50日指数移動平均線(現在:31,702円)をトライするシグナルとなり、更に下落の勢いが衰えなかった場合、31,000円が視野に入る。
一方、再度上昇トレンドに転じるためには、心理的節目でありレジスタンス転換している可能性がある33,000円の上方ブレイクが必要と見込む。上方ブレイクした場合、日経平均株価は、2008年から2021年にかけての値動きに基づいたフィボナッチエクステンション38.2%水準である33,743円を再度トライしよう。
日経平均株価先物日足チャート

資料:Trading View



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-- DailyFX.com ストラテジスト 木全哲也著