東証マザーズ指数、新興株、小型株、日経平均株価、東証株価指数(TOPIX)、日本株、テクニカル―トーキングポイント
- 個人投資家の動向が今後の日経平均株価やTOPIXを左右?
- 新興株の代表格である東証マザーズ指数のテクニカル面の動きは?
- 日経平均株価の日柄調整は継続するのか?



新興株の上昇待たれる
日本株は足元日柄調整が進んでいるものの、年初来では堅調に推移している。しかしながら、上昇は大型株などの一部銘柄に集中している。指数別のパフォーマンスは、日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)が大きく上昇している一方、東証マザーズ指数は劣後している。東証マザーズ指数は他の指数と異なり、個人投資家に人気の高い新興株中心の指数である。大型株に投資する傾向のある海外投資家や機関投資家は日本株に強気になっている一方、新興株や小型株へ投資する傾向のある個人投資家は日本株に弱気であることを示唆している。このことは、東証マザーズ指数が今までの出遅れを取り戻した場合、海外投資家や機関投資家に加え、個人投資家も日本株に対して強気に見通しを転換したことを示唆し、日本株全体が一段高、日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)が一段と上昇する可能性がある。

資料:BloombergよりDailyFX.comが作成。3月9日を100として指数化。
東証マザーズ指数のテクニカル分析:中立
昨年11月以降、中立パターンであるシンメトリカルトライアングル(対称三角形)で推移している。パターンの上限(現在763)を上方ブレイクした場合、上昇トレンドに転じたことを示唆する一方、レンジを下方ブレイクした場合、下落トレンドに転じたことを示唆する。
東証マザーズ指数先物日足チャート




資料:Trading View
日経平均株価のテクニカル分析:日柄調整継続
9日指数移動平均線は上向きから横ばいに傾きが変化しており、上昇の勢いが衰えている。日足チャートで、20日移動平均線からの乖離率は1.75%とやや売られ過ぎの水準である。また、RSIは買われ過ぎを示唆する70を一時上回っていたものの、現在は63まで低下しており、乖離率同様、過熱感は和らいでいる。テクニカル面では、日柄調整の継続を見込むが、過熱感は解消しており、東証マザーズ指数が上昇に転じた際は、日経平均株価も同様に上昇することを見込む。上昇に転じた際は、31,000円台の回復、そして月足チャートで、1996年から2014年にかけて形成した上昇を示唆する反転パターンである逆ヘッドアンドショルダー(逆三尊)から推察される目標株価32,000円が視野に入る。一方、日柄調整がこのまま進んだ場合、心理的節目である30,000円へ下落する可能性がある。
日経平均株価先物日足チャート

資料:Trading View
日経平均株価先物月足チャート
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資料:Trading View
-- DailyFX.com ストラテジスト 木全哲也著