日本株、日経平均株価、TOPIX、海外投資家、先物―トーキングポイント
- 足元の調整は足が速い先物投資家主導?
- 長期投資の傾向がある海外投資家は引き続き日本株に強気
- このような中、日経平均株価及び東証株価指数(TOPIX)の見通しは?



日本株の調整が続いている。海外投資家の週間売買金額で、海外投資家は先物を売り越している。先物はヘッジファンド等の足が早い投資家が多い一方、現物は長期投資家が多い傾向がある。最近の日本株の上昇を受け、足が早い日本株の先物投資家は一部利益確定を図っており、それが日本株の足元の下落・調整に繋がっている可能性がある。

資料:BloombergよりDailyFX.comが作成。先物は日経225とTOPIXの先物・mini合計。
しかしながら、現物株は引き続き買い越し超であり、長期投資の傾向のある海外投資家は依然として日本株に強気であることを示唆している。海外投資家が日本株の買い越しを本格的に開始してまだ2カ月程度である。日本の構造的変化、日本企業の資本効率性の改善に対する期待感が続く限り、今後も買いは継続する可能性は十分にあろう。先物投資家も利益確定実施後は、再度日本株の買い越しに転じる可能性もある。
日経平均株価見通し
日柄調整が継続しているものの、20日指数移動平均線を終値ベースで上回っている。引き続き20日指数移動平均線でサポートされるかに注目。サポートされた場合、相場の地合いが強いことを投資家に印象付け、再度上昇に転じよう。その場合、日経平均株価は、フィボナッチエクステンション38.2%水準である33,743円を再度トライしよう。
一方、20日指数移動平均線(現在32,455円)を終値ベースで下抜けると、年初来の日本株上昇トレンドがひとまず終了した可能性が高まる。
日経平均株価先物日足チャート

資料:Trading View



東証株価指数(TOPIX)見通し
2,300ポイント到達後、日柄調整が進んでいる。MACD(移動平均収束拡散手法)ラインが下向きかつ、シグナルラインを下回っており、調整が早まっている。20日移動指数移動平均線で終値ベースでサポートされるかに注目。サポートされた場合、相場の地合いが強いことを投資家に印象付け、再度上昇に転じ、2,300ポイント、更に上昇の勢いが衰えなかった場合、過熱感が解消している中、2,400ポイント台が視野に入る。
一方、20日指数移動平均線を終値ベースで下回った場合、4月以降のTOPIXの上昇トレンドがひとまず終了した可能性が高まる。
TOPIX(先物)日足チャート

資料:Trading View
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-- DailyFX.com ストラテジスト 木全哲也著