※2023年8月22日11時41分更新
金、個人トレーダーのポジション状況、テクニカル分析 – IGCSによる金相場のアップデート
- 金価格は4週連続で弱含み
- 個人トレーダーは引き続き強気
- 金/ドルで注目すべき重要な水準とは?



先週の金先物相場は4週続落した。実際、今月に入って金相場は約3.6%下落しており、月間下落率は2月以来最大となっている。これに対し、個人トレーダーは金相場に対してますます強気になっている。個人トレーダーのポジション状況はIGクライアントセンチメント(IGCS)で確認できる。IGCSは逆張り指標として機能する傾向がある点を考慮すると、金/ドルはさらに軟化するのだろうか?
金相場のセンチメント見通し - 弱気
IGCSによると、金を取引する個人トレーダーの約81%がネットロング(金を買い持ち)にしている。大半のトレーダーが買い持ちに傾いていることから、このまま価格は下落し続ける可能性がある。ネットロングのポジションを昨日と先週で比べると、4.02%、6.91%それぞれ増加している。このように、現在のセンチメント(ポジション状況)および最近の変動(日次、週次でのポジション変化)を考慮すると、金の逆張り取引バイアスはさらに弱気に傾いていると考えられる。
金/ドル 日足チャート
日足チャートを見ると、金相場は2月からの上昇トレンドラインの下でさらに下降を続けており、弱気なテクニカル見通しの確信度が高まっている。4月からの下降トレンドラインは上値を抑えるレジスタンスとして機能している。
この水準からのレジスタンスは当面、フィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準1,903である。この水準を上抜けると、下降トレンドラインを再び試しそうだが、上値が抑制される可能性は否定できない。
一方、下げを拡大すると、フィボナッチ・リトレースメントの中間点1,848というサポートを維持できるかが焦点となる。
資料:TradingView



--- DailyFX.com シニアストラテジスト ダニエル・ドゥブロスキー著
ドゥブロスキー氏に連絡するには、Twitter で @ddubrovskyFX までお願いいたします。
新たなレポートの配信等はtwitterアカウント@DailyFXJapanで確認できます。