※2023年8月29日10時04分更新
金、個人トレーダーのポジション状況、テクニカル分析 – IGCSによるアップデート
- 最近の金価格はトレンドラインに向かってじり高
- 個人トレーダーは徐々に弱気な姿勢を強めている
- 金/ドルは今後数日間に、さらに上げ幅を広げるのか?



金先物相場はここ数週間、じり高の展開となっている。これを受け、個人トレーダーは徐々に売り持ちを増やしており、これを考慮すると、金相場は今後さらに上昇する可能性があるのだろうか? 個人トレーダーのポジション状況は、しばしば逆張り指標として機能するIGクライアントセンチメント(IGCS)で確認できる。
金相場のセンチメント見通し - 弱気
IGCSは、金を取引する個人トレーダーの約75%ネットロング(金を買い持ち)にしていることを示している。大半のトレーダーが買い持ちに傾いていることから、価格はこの先、下落する可能性がある。一方、ネットショートのポジションを昨日と先週で比べると、それぞれ23.58%、26.59%の大幅増加となっている。現在のセンチメント(ポジション状況)はネットロングが大勢を占めているものの、最近の変動(日次、週次でのポジションの変化)を鑑みると、金相場は今後数日間にさらに上昇する可能性がある。
金/ドル (XAU/USD) 日足チャート
下図の日足チャートを見ると、金相場はじり高が続いており、フィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準1,903.46を上回った。そのため、今年前半からの下降トレンドラインを上回れるかどうかが現在の焦点となっている。このトレンドラインは上値を抑え、金/ドルを8月中旬のスイングロー1,884.89まで押し戻す可能性がある。
一方、下降トレンドラインと変曲点が収束した1,936.90を上抜けると、23.6%の水準1,971.63が重要なレジスタンスとなる。さらにこれを超えて上昇すれば、2,048.79-2,081.82のレジスタンスゾーンを再び試す展開となるかもしれない。
資料:TradingView



--- DailyFX.com シニアストラテジスト ダニエル・ドゥブロスキー著
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