FXテクニカル分析:ポンド円(GBPJPY)
【サマリー】
・リスク選好相場のサポートされるポンド円
・上値の焦点は166.56レベルの突破
・下値の焦点は21日線の維持
・6月の英インフレ率発表後に動く可能性あり
変動 | ロング | ショート | 建玉 |
日次 | -10% | 15% | -3% |
週次 | -11% | 2% | -8% |
・リスク選好相場にサポートされるポンド円
現在の底堅さの土台となっているのが、リスク選好(株高)に伴い、米ドル売りと円売りが同時に発生している状況にある(詳細はこちらのレポートを参照)。
現在のポンド円は、短期レジスタンスラインの突破(下の1時間足と日足の両チャートを参照)、そして165.20レベルの「レジスタンス→サポート」転換を経て、166.00レベルの攻防となっている。
トレンドチャネル内での推移が続いていることも考えるならば、もう一段の上値トライを想定する局面にある。
ポンド円のチャート
TradingView 1時間足(6月27日以降)
変動 | ロング | ショート | 建玉 |
日次 | 11% | 12% | 11% |
週次 | -11% | 2% | -2% |
・上値の焦点は166.56レベルの突破
リスク選好を背景とした米ドル売りとドル円の底堅さを考えるならば、欧州タイム以降のポンド円(GBPJPY)は上値トライを想定しておきたい。
テクニカル面での焦点は、先週13日の分析記事で指摘した166.50レベルのトライ&ブレイクである。
この水準はフィボナッチ・プロジェクション50.0%の水準にあたる。
6月27-28日にかけて相場の戻りを止めた経緯のあるこのテクニカルポイントをも上方ブレイクする場合は、167円台の攻防シフトを想定しておきたい。
・下値の焦点は21日線の維持
一方、ポンド円が反落する場合は、上で述べた165.20レベルの維持に成功するか?まずはこの点に注目したい。この動きが確認できる場合は、ポンド円の上値トライ継続を想定する動きが続くだろう。
逆に165.20レベルを完全に下方ブレイクする場合は、ポンド円の下落幅が拡大するシグナルとして警戒したい。
後者のケースでは、レジスタンスラインからサポートラインへ転換する兆しが見える21日移動平均線(MA)の攻防が焦点として浮上しよう。
過去の動きを確認すると、このMAはレジスタンスラインとしてもサポートラインとしても意識された経緯がある。
ポンド円の反落局面で21日線がサポートラインとして意識される場合は、短期サポートラインを維持したことになる。短期サポートラインの維持は、市場参加者にポンド円の地合いの強さを印象付けるだろう。
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・注目材料は6月英消費者物価指数
なお、今日の欧州時間に上で述べた上下のチャートポイントをトライする材料として注目したいのが、15時発表の6月英消費者物価指数である。
市場予想は前年同月比で9.3%と、前月の9.1%からさらにインフレが加速する見通しとなっている。
上で述べたとおりポンド円は上昇トレンドにある。しかし、インフレの加速が英国経済の減速につながるとの懸念を強める場合は、今の上昇トレンドが一変する可能性があるため要注意。
ポンド円のチャート
TradingView 日足(今年5月以降)