FXテクニカル分析:ドル円(USDJPY)
・新たなサポートポイントの模索
昨日のドル円の日足ローソク足は大陰線となった。フィボナッチ・リトレースメント23.6%の水準133.48レベルでサポートされたが、通貨オプション市場のリスクリバーサルの動きを確認すると、急速にドルプットへと傾いている。
また、RSIではドル円の反落シグナルが点灯。MACDではデッドクロスが示現していないが、低下基調へ転じていることを考えるならば、それが示現する可能性がある。
思惑先行で上昇してきた米国債の利回りは短期的に調整相場へ入ることが予想されることも考えるならば、目先、ドル円の焦点は新たなサポートポイントの模索にあろう。
ドル円のチャート
Refinitiv Eikon 日足(今年3月以降)
ドル円が続落する場合は、フィボナッチ・リトレースメントの各水準での攻防を注視したい。その過程でもうひとつ注目したいのが、移動平均線での攻防である。10日移動平均線(EMA)は今日現在133.36レベルで推移している。21日移動平均線(SMA)は、130.67レベルで推移している。これら移動平均線とリトレースメントの各水準のいずれかが、相場をサポートする可能性がある。実際そのような状況が確認される場合は、ドル円の反発を想定したい。
ドル円のチャート
TradingView 日足(今年5月以降)
変動 | ロング | ショート | 建玉 |
日次 | -3% | 0% | -1% |
週次 | 10% | 4% | 5% |
・ドル円の上昇トレンドは変わらず
連日でドル円が下落しても、上昇トレンドは継続すると想定しておきたい。明日は日銀金融政策決定会合が注目イベントとなろう。円高イベントになる可能性はあるが、仮にそのような展開となっても押し目買い(ドル買い/円売り)の機会を市場参加者に与える可能性の方が高い。日米の金融政策スタンスの差や資源高による国内貿易赤字の状態化という、現在の円安の根本的な要因が解消される見込みがないからだ。
現状、フィボナッチ・リトレースメント23.6%の水準133.48レベルや10日線が相場をサポートするムードが見られる。今日と明日の日銀イベントでもこれらの水準を維持するならば、市場参加者に地合いの強さを印象付けよう。
ドル円が反発する局面では、現時点での今年最高値135.60レベルのトライ&ブレイクが焦点となろう。この水準を突破する場合は、フィボナッチ・プロジェクションの61.8%戻しの水準136.68レベルをテクニカル面での次のレジスタンスポイントとして想定しておきたい。
ドル円のチャート
TradingView 日足(今年5月以降)
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