FXテクニカル分析:ドル円(USDJPY)
・新たな焦点は米2年債利回りとの関係
14日東京時間の午前、ドル円(USDJPY)は1998年9月以来およそ24年ぶりとなる138円台へと上昇した。
午後に入ってからはさらに上昇幅が拡大し、欧州タイムに入ると高値138.77レベルまで上昇する局面が見られた(14日16時時点)。
6月の米CPIでインフレの高進が確認されて以降、ドル円は米国の長期債利回り(10年債利回り)よりも、金融政策の方向性を反映して動く米2年債利回りと連動する動きが見られる(下の比較チャートを参照)。
米金利とドル円の推移
TradingView 5分足(13日18時以降)
この動き(=ドル円と米2年債利回りの連動性の高まり)は、日米の金融政策スタンスの差がドル円の上昇の土台となっていることを示している。
今後、米10年債利回りは、金融引き締め政策の強化とそれによる景気の後退リスクが意識され、上昇圧力が弱まることが予想される。
よって、ドル円の新たな焦点は、米2年債利回りとの相関性が復活するかどうか?この点にある。
変動 | ロング | ショート | 建玉 |
日次 | -6% | 8% | 5% |
週次 | -8% | 0% | -2% |
・140円トライのシグナルとなるポイント
ドル円のRSIは現在、「売られ過ぎの水準」とされる70付近で推移している。
しかし、79.00前後で反落するという今年のトレンドパターンを考えるならば、目先のドル円は上値トライの継続を想定したい。
上記のトレンドパターンに加えて、ドル円は136.00前後のボックス相場を大陽線で上方ブレイクすることにも成功している。
上述した日米の金融政策スタンスの差が上昇の土台となっていることも考えるならば、ドル円の140.00トライが現実味を帯びてきたと言える。
この節目の水準(140.00)をトライするシグナルとして、注目しておきたいレジスタンスポイントは、フィボナッチ・プロジェクション(114.64→131.47→126.36)76.4%の水準139.12レベルである。
この水準(139.12レベル)をも完全に突破する場合は、節目の140.00トライそしてブレイクを意識したい。
ドル円のチャート
TradingView 日足(今年3月以降)
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・4つのサポート水準
RSIが79.00前後に到達した時は、ドル円の反落リスクを警戒したい。
その際、注目しておきたいサポートの水準は、現時点で4つある。
まずは、レジスタンスからサポートのポイントへ転換している136.70レベルの維持である。
この水準を下方ブレイクする場合は、7月に入りサポートラインとして相場を下支えしている21日移動平均線(MA / 今日現在135.88)の攻防が焦点となろう。
21日線を下方ブレイクする場合は、6月23日の安値134.26を基点とした短期サポートラインの維持が焦点として浮上しよう。
このサポートラインをも下抜ける場合は、136.70レベルと同じくレジスタンスからサポートへの転換が確認された134.50レベルのトライを想定したい。
ドル円のチャート
TradingView 日足(今年5月以降)