FXテクニカル分析:ユーロ円(EURJPY)
・144.00レベルのサポート転換
ドル円の底堅さとユーロドルの反発が同時に発生していることから、ユーロ円は143円台を回復している。
だが、ユーロ圏の景気後退リスクと米欧の金融引き締めペースの差を考えるならば、ユーロドルは戻り売りを警戒すべき局面が続いている。事実、昨日のユーロドルは高値1.0614レベルまで上昇するも、あっけなく1.05台へと反落している(ユーロドルの分析記事を参照)。よって、ユーロ円が今の反発基調を維持できるかどうか?は、ドル円のトレンドに左右されよう。
変動 | ロング | ショート | 建玉 |
日次 | 10% | -17% | -2% |
週次 | 10% | -8% | 2% |
変動 | ロング | ショート | 建玉 |
日次 | -3% | 2% | 1% |
週次 | 4% | 3% | 3% |
ドル円が上昇トレンドを維持する場合、目先のユーロ円の焦点は144.00レベルのトライ&ブレイクである。しかし、単にこの水準をブレイクするだけでは、新たなレンジの攻防となる可能性は低い。この事は、6月の相場が示している。
では、144.00レベルの攻防で真に注目すべきこととは何か?それは、ユーロドルと同じく重要レジスタンスポイントのサポート転換である。
これが確認される場合は、145円台へ向けてユーロ円の上昇幅が拡大する展開を想定したい。フィボナッチ・プロジェクション61.8%の水準は、ちょうど145.00レベルにあたる。
ユーロ円のチャート
TradingView 日足(今年5月以降)
・21日線と23.6%戻し
DMIでは、未だ売りのシグナルは点灯していない。しかし、5月下旬から6月上旬と比べてADXは低下基調にあり上昇の勢いが衰えていることを示唆している。
ドル円が大きく崩れない限りユーロ円が急落するリスクは低い。だが、ADXの動きや144.00レベルが強固なレジスタンスポイントとして意識されていることを考えるならば、ユーロ円の反落リスクを常に意識しておきたい。
変動 | ロング | ショート | 建玉 |
日次 | -12% | 2% | -1% |
週次 | 41% | -5% | 2% |
ユーロ円の反落局面では、2つのテクニカル指標での攻防に注目したい。ひとつは、21日移動平均線(SMA)、もうひとつはフィボナッチ・リトレースメント23.6%の水準である。
これらテクニカルは6月20日以降、相場をサポートしている。23日に大陰線が示現した時も相場をサポートした事実は、重要なテクニカル指標として21日線と23.6%戻しが市場参加者に注目されていることを示唆している。
昨日、21日線は相場をサポートした。そして今日現在、142.20台で推移している。ユーロ円が反落する局面では、サポートラインとして注目しておきたい。
一方、23.6%戻しは、レジスタンスからサポートのポイントへ転換しつつある。21日線以上に相場をサポートする可能性があろう。
ユーロ円のチャート
TradingView 日足(5月以降)
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