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目先のユーロ相場はインフレ指標とパウエル講演にらみ

目先のユーロ相場はインフレ指標とパウエル講演にらみ

Junichi Ishikawa, IG証券マーケットアナリスト

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目先のユーロ相場はインフレ指標とパウエル講演にらみ

【サマリー】

  • 今日のユーロ相場はインフレ指標で動くことが予想される
  • 域内のインフレがさらに進行する場合は「ユーロ売り」要因となる可能性あり
  • ユーロドルとユーロ円のトレンドはパウエル講演次第
  • ユーロドルとユーロ円のテクニカルポイントについて

インフレの進行はユーロ売り要因

今日は11月のユーロ圏消費者物価指数(HICP、インフレ率)が発表される。

市場予想は前年比で10.4%(同比コア指数は5.0%)と、10月(10.6%)からインフレの進行が抑制される見通しである。

直近では、米国の各連銀総裁から利上げ政策についてのタカ派発言が聞かれている。

このため、12月の連邦公開市場委員会(FOMC)での75ベーシスポイント(bps)利上げの確率が30%台まで再び上昇している。

また、米債市場では利回りの低下圧力が後退している。米金利の下げ止まりで、外為市場では米ドルを買い戻す展開が見られる。

この状況でユーロ圏のインフレ率が予想外に上昇する場合は、「ユーロ売り」要因になり得ると筆者は予想している。

ユーロ圏のインフレ率

データとチャート:欧州連合(EU)統計局 / Bloomberg L.P. / 月次(2021年以降)

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11月のユーロ相場の騰落率を確認すると、対米ドルでユーロ高となる一方、他の主要通貨(日本円英ポンド、豪ドル、スイスフラン)でのユーロ高は限定的、またはユーロ安の展開となっている。

インフレの進行は欧州中央銀行(ECB)の利上げを正当化する。そしてECBの利上げスタンスがメインテーマであるならば、対米ドルを含め全面的にユーロ高となっているはずである。

しかし、実際は対米ドルでのみユーロ高が進行している状況は、利上げよりも、今年のユーロ相場の一貫したテーマである「景気の先行きリスク」の方が意識されていることを示唆している。

ユーロ相場 月初来のパフォーマンス

基準日:2022年10月31日

ユーロ/米ドル 弱気
データ提供:
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変動 ロング ショート 建玉
日次 0% -6% -3%
週次 5% -4% 1%
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トレンドはパウエル講演の内容次第

ユーロ圏のインフレ率でユーロ相場が上下どちらに振れても、最終的なトレンドは連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の講演(日本時間12月1日午前3時30分予定)で決定されると予想する。

直近のFEDスピーカー達の発言を振り返ると、インフレリスクの警戒レベルが依然として高いこと、そして持続的な利上げ政策の必要性を表明している。

彼らの言動がFRB内のコンセンサスであるならば、パウエルFRB議長の言動が米債市場でタカ派的と捉えられる可能性がある。

そのような展開となれば、米金利に対してさらに反発の圧力が高まるだろう。

米金利の反発は、米ドル買いの圧力を高めるだろう。

このケースでのユーロドル(EURUSD)は、下値トライの展開となろう。

一方、ユーロ円(EURJPY)はドル円(USDJPY)の上昇にサポートされ144.00を目指す展開が予想される。

一方、パウエルFRB議長の言動がハト派と受け止められる場合(例えば景気の先行きについて配慮を示す場合など)は、「米金利の低下→米ドル売り」の展開が予想される。

このケースでは、ユーロドルの下落を想定しておきたい。

ユーロ円はドル円の下落幅次第でトレンドが決定されよう。「米金利の低下→株高→円売り」の圧力でドル円の下落幅が限定的となれば、ユーロ円の下落幅も限定的となろう。

一方、米ドル安の進行でドル円の下落幅が拡大する場合(サポートポイントの137.50レベルを下方ブレイクする場合)は、ユーロ円の下落幅も拡大する展開が予想される。

ユーロドルとユーロ円のチャートポイント

・ユーロドル(EURUSD)

ユーロドル(EURUSD)が下値トライとなる場合、目先の焦点は1.03台の維持となろう。1.0316レベルはフィボナッチ・リトレースメント23.6%の水準でもある。

上で述べたインフレ指標やパウエル講演がユーロ売り要因となる場合は、ユーロドルの1.03ブレイクを想定しておきたい。このケースでは、1.02台の維持が焦点となろう。

テクニカルの面では21日線(MA / 1.02230レベル)とフィボナッチ・リトレースメント38.2%の1.0204レベル(1.02)で反転するかどうか?に注目したい。

別の見方をすれば、1.02レベルがレジスタンスからサポートへ転換するかどうか?この点を確認したい。

一方、インフレ指標やパウエル講演がユーロ買い要因となる場合は、200日線(MA)の上方ブレイクに注目したい。この移動平均線は今日現在、1.0372レベルで推移している。

ユーロドルが200日線の突破に成功する場合は、1.04のトライおよびブレイクが次の焦点となろう。29日の日足ローソク足のかたちを確認すると、1.04手前で上昇が止められ長い上ヒゲが示現している。1.04レベルでのユーロ売りの強さを示すシグナルである。

ユーロドルのチャート

チャート:Trading View 日足(今年9月以降)

ユーロ/円 混合
データ提供:
の顧客はネットロングです。 の顧客はネットショートです。
変動 ロング ショート 建玉
日次 -13% 0% -4%
週次 24% -7% -1%
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・ユーロ円(EURJPY)

一方、ユーロ円(EURJPY)は下値トライを意識する局面にある。

ユーロ円は現在、レジスタンスラインと21日線(MA)に相場の戻りが止められる状況にある。

また、モメンタムは緩やかな低下基調にありかつゼロラインを下回っている。そしてサポートラインを完全に下方ブレイクしている。

ユーロ円が下値トライとなる場合、目先の焦点はフィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準142.67レベルの攻防となろう。このテクニカルポイントは、今月11日に相場をサポートした経緯がある。

インフレ指標でユーロ安が進行するか、パウエル講演でドル円の下落幅が拡大する場合(米ドル安が進行する場合)は、38.2%の水準を下方ブレイクする展開が予想される。このケースでは、明日以降、半値戻しの水準140.90レベルを視野に下落幅の拡大を警戒しておきたい。

なお、140.90レベルは9月30日と10月10日に相場をサポートした経緯がある。

一方、ユーロ円が反発する局面では、上で述べた21日線(MA)のトライおよびブレイクが目先の焦点となろう。この移動平均線は今日現在、144.90レベルで推移している。

ユーロ円のチャート

チャート:Trading View 日足(今年8月以降)

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