※2023年8月15日17時05分更新
ユーロ、ユーロ/ドル、100日移動平均線のブレイクアウト - テクニカル分析アップデート
- ユーロは14日、7月上旬以来の安値で取引を終了
- ユーロ/ドルは、100日移動平均線も下方ブレイク
- 4時間足チャートを見ると、サポート水準の目安がわかる



ドルはユーロに対して下げ幅を拡大しそうな勢いだ。下図の日足チャートを見ると、ユーロ/ドルは7月上旬以来の安値で引け、100日移動平均線を下回る水準で取引を終えている。現時点でブレイクアウトの確証は得られていないものの、さらに下降が進めば、テクニカル分析における弱気な見通しが強まる可能性がある。
この水準からは、7月の安値1.0834が当面のサポートとなる。これを下方にブレイクアウトすると、5月と6月の安値が視野に入る。一方、100日移動平均線を上抜け、偽りのブレイクアウトとなった場合は、フィボナッチ・エクステンション23.6%の水準1.1003が当面のレジスタンスとなろう。さらにこのレジスタンスを上回れば、7月の高値を再び試す可能性が開かれる。
資料:TradingView
4時間足チャートを見てみると、短期的なトレンドがどのように形成されつつあるかがより明確に分かる。このチャートでは、ユーロ/ドルが6月から続く短期の上昇トレンドライン(サポート)の下方ブレイクが確認できる。また、7月からの下降トレンドライン(レジスタンス)は上値を抑制するのに貢献している。当面のサポートは1.0833-1.0859のサポートゾーンと見受けられる。
このゾーンが維持されれば、7月からの下降トレンドラインを再び試す可能性が開かれるだろう。ただ、短期的なテクニカルバイアスは下向きで維持されそうだ。このトレンドラインを上方ブレイクすると、フィボナッチ・リトレースメント23.6%の水準1.1124が意識されよう。一方、当面のサポートの下方ブレイクが確認されると、1.0634に向けて価格が下落し、78.6%の水準1.0771が意識されるだろう。



資料:TradingView
--- DailyFX.com シニアストラテジスト ダニエル・ドゥブロスキー著
ドゥブロスキー氏に連絡するには、Twitter で @ddubrovskyFX までお願いいたします。