ユーロ, EUR/USD, EUR/GBP, テクニカル分析, 個人トレーダーのポジショニング - 今週のセンチメント



個人トレーダーは、ユーロ相場は弱含みが続いているにもかかわらず、特定の通貨に対してユーロの買い持ちを継続している。これは、逆張り指標として機能する傾向のあるIGクライアントセンティメント(IGCS)で検証が可能である。このことを踏まえて考えると、このようなポジショニングの傾向が続くと、ユーロは下落リスクにさらされるのだろうか。
EUR/USD センチメント見通し - 弱気
IGCSの指標によると、個人トレーダーの約68%がEUR/USDを買い持ち(ネットロング)している。大多数のトレーダーが強気であるため、ユーロは米ドルに対して、引き続き下落する可能性がある。さらに、買い持ち高は昨日と先週に比べ、それぞれ4.59%、15.39%の増加となっている。全体的なポジショニングと最近のセンチメントの変化は、弱気の逆張りスタンスが増えていることを示している。

日足チャート
EUR/USDは、過去数回の取引時間帯に下落し、重要なサポートである1.0340 - 1.0388に接近している。後者のサポートは、2017年の安値と5月の安値で形成されている。この支持線を割り込むと、フィボナッチエクステンションの中間値1.0214と61.8%の1.0079が射程圏内に入り、下落幅拡大の可能性が出てくる。EUR/USDを下落に導いているのは、2月からの下降トレンドラインである。反発した場合は、トレーダーは下値の目処となる可能性があるこのラインを注視されたい。

資料:Trading View
EUR/GBP センチメント見通し - 弱気
IGCSの指標によると、個人トレーダーの約58%がEUR/GBPを買い持ち(ネットロング)していることが明らかになった。大半のトレーダーがロングであることは、ユーロの下落が続く可能性を示唆している。売り持ちは、昨日と先週に比べ、それぞれ10.13%、4.05%の減少となった。これらを考慮すると、ユーロは英ポンドに対して、依然として下落する可能性があることがうかがえる。

EUR/GBP 日足チャート
下記の日足チャートを見ると、EUR/GBPは、0.8589 - 0.8619のレジスタンスゾーンを突破できず、上値が重い。しかし、今年初めに底値を付けてからは上昇トレンドにある。上昇を導いているのは、4月からの上昇トレンドラインである。このサポートラインを割り込むと、下落幅が拡大する可能性がある。この場合、反転のきっかけとなる可能性がある50日および100日の単純移動平均線を注視されたい。さらに上昇すると、0.8701-0.8731の上値を再び試す展開となろう。

資料:Trading View
※IGクライアントセンチメントのチャートとポジショニングのデータは、6月29日付のレポートから引用しています。
--- DailyFX.com ストラテジスト ダニエル・ドゥブロスキー著
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