カナダドル、米ドル/カナダドル、三尊天井、IGクライアントセンチメント - テクニカル分析見通し
- テクニカル指標によれば、カナダドルは米ドルに対して上昇する可能性がある
- 米ドル/カナダドルは三尊天井パターンが示現、チャートの有効性は確認されるか?
- 米ドル/カナダドルの個人トレーダーは9月以来、初めてネットロング優勢に転じた



米ドル/カナダドルは弱気な三尊天井パターンが示現
テクニカルな観点から見ると、カナダドルは米ドルに対して動き出しそうな気配がある。米ドル/カナダドルは、10月に1.3978で高値を付けた後、レンジ相場入りしている。それ以来、弱気な三尊天井(ヘッドアンドショルダー)パターンを形成しているように見える。
1.3978を頭部とし、右肩は1.3808付近に位置している。ネックラインは、ちょうど本稿公開時点で位置していた1.3503付近にある。価格は50日単純移動平均線(SMA)も試す展開となっている(下記の日足チャート参照)。
この50日SMAと三尊天井のネックラインの下抜けが確認されれば、8月から9月にかけて続いた上昇トレンドを反転する可能性がある。その場合、フィボナッチ・リトレースメントの中間点である1.3353が当面のサポートとなりそうだ。
下げ幅拡大の場合は、フィボナッチ61.8%の水準1.3205が意識され、その後は78.6%の水準1.2995が視野に入ってくる。一方、ネックラインで上昇に転じた場合は、三尊天井チャートは無効となる可能性がある。1.3808を上抜けすると、現在、年初来高値となっている1.3978を再び試す展開となろう。
米ドル/カナダドル 日足チャート

資料:TradingView
カナダドルのセンチメント分析 - 中立
IGクライアントセンチメント(IGCS)によると、米ドル/カナダドルを取引する個人トレーダーの約52%がネットロング(米ドルを買い持ち)にしている。買い持ちが売り持ちを上回るのは9月初旬以来となる。IGCSは逆張り指標として機能する傾向があり、トレーダーのポジションがこの方向(買い持ち増加)に向かい続ければ、米ドル/カナダドルはさらに下落する可能性があることを示唆している。とはいえ、ネットショートのトレーダー数は、昨日と比較して32.49%増加している。このように、現在のセンチメント(現在のポジション状況)および最近の変化(日次、週次でのポジションの変化)を考慮し、当面の見通しは中立とする。
変動 | ロング | ショート | 建玉 |
日次 | 7% | -9% | -2% |
週次 | 40% | -16% | 5% |

* IGクライアントセンチメントチャートとポジショニングデータは2022年11月7日付レポートより引用
--- DailyFX.com ストラテジスト ダニエル・ドゥブロスキー著
ドゥブロスキー氏に連絡するには、Twitter で @ddubrovskyFX までお願いいたします。