※2023年8月29日14時17分更新
カナダドル、米ドル/加ドル、首吊り線 - テクニカル分析によるアップデート



カナダドルはこのところ米ドルに押され気味だが、よく見ると、米ドルの短期的な上昇トレンドは勢いを失いつつある。下図の日足チャートからは、米ドル/加ドルが上昇するにつれて、RSI(相対力指数)で弱気のダイバージェンスが示現し始めたことが分かる。これは、モメンタムの衰えを示しており、価格は時に下落に転じることがある。
さらに、米ドル/加ドルはハンギングマン(首吊り線)のローソク足パターンを残している。今後、下押しが確認されれば、見通しが弱気に反転する可能性が出てくる。そうなると、20日移動平均線を維持できるかが焦点となる。20日移動平均線はサポートとして下値を支える可能性もある。4時間足チャートを詳しく見て、目先の値動きを探ってみたい。
資料:TradingView
下図の4時間足チャートでは、RSIで弱気のダイバージェンスが顕著になっている。価格は5月と6月の高値を試そうとしており、1.3626-1.3667辺りが重要なレジスタンスゾーンとなっている。一方、上昇トレンドライン(赤線)を下抜けた場合は、100期間移動平均線を維持できるかが焦点となる。100期間移動平均線がサポートとして機能し、短期的なテクニカル分析見通しは上向きが維持される可能性がある。
下降に転じた場合は、1.3502の変曲点が重要なサポートとなる。このサポートと100期間移動平均を下抜けると、8月10日の安値1.3368が意識されよう。その先には、フィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準1.3295と1.3246がそれぞれ控えている。一方、レジスタンスゾーンを上抜けた場合は、フィボナッチ・エクステンション78.6%の水準1.3692と100%の水準1.3781が視野に入る。
資料:TradingView



--- DailyFX.com シニアストラテジスト ダニエル・ドゥブロスキー著
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