※2023年7月26日10時59分更新
カナダドル、米ドル/加ドル、テクニカル分析、個人トレーダーのポジション状況 – IGCSによるアップデート



米ドルは大きく下げたが、最近はカナダドルに対して底堅く推移しているように見える。個人トレーダーは米ドル/カナダドルの売り持ちを増やすことで対応している。この動きはIGクライアントセンチメント(IGCS)で確認できる。IGCSはしばしば逆張り指標として機能する。個人トレーダーの動きを考慮すると、これまで対米ドルで積み上げたカナダドルの上昇分の一部は取り崩されようとしているのだろうか?
米ドル/加ドルのセンチメント見通し - 強気
IGCSによると、米ドル/加ドルを取引する個人トレーダーの約64%がネットロング(米ドルを買い持ち)にしている。大半のトレーダーが上向きバイアスを維持していることから、価格はこの先も下降し続ける可能性がある。しかし、ネットショートのポジションを昨日と先週で比較すると、2.08%、18.47%それぞれ増加している。最近の変動(日次、週次でのポジション変化)を考慮すると、現在の価格トレンドが間もなく反転上昇する可能性がある。
カナダドル 日足チャート
資料:TradingView
このことを念頭に置きつつ、米ドル/カナダドルで今後注意すべき水準を見てみたい。当面のレジスタンスは、5月からの短期下降トレンドラインと1.3226の変曲点が位置するエリアだと思われる。ここを上抜ければ、7月7日の高値1.3387が視野に入ってくる。とはいえ、このポイントを上方ブレイクしたとしても、弱気のテクニカルバイアスを反転させるには不十分だと言える。
3月からの下降トレンドラインも上値を抑えるレジスタンスとして維持されている(下図参照)。このポイントを上方ブレイクし、特に個人トレーダーが米ドル/カナダドルの売り持ちを増やし続ければ、強気バイアスが強まるだろう。一方、ここから下降に転じた場合は、1.3093-1.3139間のレンジという当面のサポートを維持できるかが焦点となる。このレンジを下回ると、昨年9月の安値1.2954が意識されよう。



--- DailyFX.com シニアストラテジスト ダニエル・ドゥブロスキー著
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