英ポンド、英ポンド/ドル、英ポンド/円、テクニカル分析、個人トレーダーのポジション状況 – センチメント週間レポート
- 英ポンドは9月以降、上昇し続けている
- 個人トレーダーは英ポンド/ドルと英ポンド/円のネットロングを増やしている
- これは、英ポンドが今後数日間に下落する可能性を示唆しているのか?



英ポンドは、9月中旬に底入れして以来、上昇を続けている。英ポンド/ドルと英ポンド/円が上昇するにつれ、個人トレーダーは恐らく下落に転じることを期待し、下値を狙う動きを増やしている。これは、逆張り指標として機能する傾向のあるIGクライアントセンチメント(IGCS)で確認することができる。最近になって、投資家はネットロングを増やし始めている。これは英ポンドが今後下落する兆候なのだろうか?
英ポンド/ドルのセンチメント見通し - 弱気
IGCS指標によると、英ポンド/ドルを取引する個人トレーダーの約59%がネットロング(英ポンドを買い持ち)にしている。ほとんどのトレーダーがネットロングであることから、価格の下落が続く可能性を示唆している。ロングのポジションは昨日と先週に比べ、1.86%、7.45%それぞれ増加している。そのことを念頭に置きつつ、現在のセンチメントと最近のポジションの変化を考慮すると、逆張り取引バイアスはさらに弱気に傾いていると見られる。

日足チャート
英ポンド/ドルは、今年初めを始点とする重要な長期の下降トレンドラインに直面している。このラインは、より大きなトレンドの中で相場が下降基調を維持していることを示している。一方、9月から上昇直線を描いている短期的なサポートは、当面の上昇トレンドを支えるように思われる。この点を考慮すると、ブレイクアウトは間近に迫っているように思われる。1.1639-1.1738のレジスタンスゾーンを突破すると、8月の高値まで上昇する可能性が出てくる。一方、上昇しているサポートラインを下回ると、9月安値を再び試す展開となろう。

資料:Trading View



英ポンド/円のセンチメント見通し - 弱気
IGCS指標によると、英ポンド/円を取引している個人トレーダーの約28%がネットロング(英ポンドを買い持ち)にしている。ほとんどのトレーダーがネットショートにしているため、価格上昇が続く可能性を示唆している。ネットロングトレーダーの数は、昨日と先週に比べ、2.56%、28%それぞれ増加している。そのことを念頭に置きつつ、最近のセンチメントの変化を考慮すると、ほとんどの人がネットショートにしているものの、相場は近いうちに下落に転じる可能性がある。

日足チャート
日足チャートで見ると、英ポンド/円は、9月から上昇しているサポートラインのブレイクアウトを確認する展開となるように見受けられる。これは、相場反転のきっかけとなる可能性がある。当面のサポートは、かつてのレジスタンスゾーンである167.63-168.72と思われる。このゾーンを下抜けると、10月安値に向けて下落ペースが加速するかもしれない。一方、上昇局面ではフィボナッチ・エクステンション78.6%の水準173が焦点となる。

資料:Trading View
* IGクライアントセンチメントチャートとポジショニングデータは2022年11月1日付レポートより引用
--- DailyFX.com ストラテジスト ダニエル・ドゥブロスキー著
ドゥブロスキー氏に連絡するには、Twitter で @ddubrovskyFX までお願いいたします。
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