※2023年6月19日17時23分更新
豪ドル、豪ドル/米ドル、米ドル、モメンタム、フィボナッチ – トーキングポイント
- 週明けの豪ドルは、上昇の勢いが失速しているように見える
- 堅調な豪雇用統計により、豪中銀による利上げの可能性が再認識された
- 反落の動きにより、豪ドル/米ドルはサポートを試す可能性がある。強気の展開は再開するか?



オーストラリアドルは先週、4カ月ぶりの高値まで上昇したが、週明け19日は軟調な滑り出しとなった。
失業率が3.6%に改善されるなど堅調だった豪雇用統計により、2週間後に開催される理事会でオーストリア準備銀行(RBA、中央銀行)が利上げを実施する可能性が出てきた。金利市場は、7月4日の理事会で25ベーシスポイントの引き上げが実施される可能性を50%程度と見ている。
19日は米国が祝日なため、流動性の低い取引環境となる可能性がある。
豪ドル/米ドルのテクニカル分析
豪ドル/米ドルは先週、過去の高値0.6920からさほど離れていない69セントのわずか手前の高値まで上昇した。これらの水準は、上昇トレンドが再開された場合にレジスタンスとなるかもしれない。
さらに上昇すると、0.7011と0.7030の過去の高値がレジスタンスとなる可能性があり、その後は0.7137-0.7157エリアが控えている。
豪ドルの上昇は、陽の包み足(抱き線)のローソク足パターンが示現した後に始まり、この抱き線が今回のシグナルとして重要であったことが証明された。
このテクニカル指標は、以前から注目に値するものであり、今後も注目すべき指標である。ただし、過去の実績が将来の結果を必ずしも示唆するものではないことには留意する必要がある。
一方、下降局面では、0.6780-0.6820に位置する過去のレジスタンス水準がサポートエリアのブレイクポイントとなる可能性がある。
その下には、10日、14日、21日、34日、55日、100日、200日、260日の単純移動平均線(SMA)すべてが、0.6660と0.6769の間に位置している。豪ドル/米ドルのこのところの顕著な値動きを考えると、これらのSMAがすべて互いに適度に接近して束になっているのは珍しい。
価格がこれらのSMAを上回って推移している場合、強気のモメンタムが進展していることを示唆している可能性がある。もし、価格がこれらのSMAを下回るようであれば、強気の勢いはもはや持続せず、弱気の展開となる可能性を示唆している。
サポートは、0.6710、0.6574、0.6565のブレイクポイント、または5月下旬の安値0.6458となりそうだ。
さらなる下降局面では、過去の安値0.6387とその近くのフィボナッチ水準0.6381がサポートとなる可能性がある。このフィボナッチ水準は、安値0.6170から高値0.7158までの動きのリトレースメント78.6%の水準に当たる。
豪ドル/米ドル 日足チャート
資料:TradingView



--- DailyFX.com シニアストラテジスト ダニエル・ドゥブロスキー著
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