豪ドル、ユーロ/豪ドル、英ポンド/豪ドル - テクニカル分析見通し



豪ドル/米ドル:短期テクニカル分析見通し - 中立
豪ドルは米ドルに対してやや売られ過ぎの状態にあるように見え、短期的に値固めや小幅反発となる可能性が示唆されている。しかし、全体的なトレンドは下向きであるため、そのような動きは短期間で終わる可能性がある。
豪ドル/米ドルは、2021年後半から続く下降チャネルの下限にある重要なサポートを試しており、14週RSI (相対力指数)は現在、売られ過ぎの領域にある。過去に同様のRSI水準にあった際は、一時下げ渋る場面があった。
豪ドル/米ドル 週足チャート

資料:TradingView
さらに豪ドル/米ドルは、今週0.6234まで下落した後、ヘッドアンドショルダー(三尊天井)のパターンがほぼ形成された。ただし、これは、豪ドル/米ドルがこれ以上下落しないことを必ずしも意味するものではない。このパターンは、ルールというよりも、指針として機能する傾向がある。実際、チャネルの下限を決定的に下回ると、0.6050(2020-2021年の上昇を基としたリトレースメント78.6%の水準)に向かって下落する可能性がある。
上昇局面では、9月末の安値0.6361にある当面のレジスタンスを決定的に上抜ければ、10月初旬の高値0.6547に向けて上昇するかもしれない。短期的な下落圧力を緩和するには、豪ドル/米ドルは0.6547を突破する必要がある。



ユーロ/豪ドル: 短期テクニカル分析見通し - 中立
今週の高値で見られたネガティブ・ダイバージェンス(価格は高値を更新しているが、指標は下落傾向にあること)は、ユーロ/豪ドルの2カ月にわたる上昇に勢いがなくなってきていることを示している。12日の日足チャートで、7月高値1.5397に位置する強固なレジスタンス付近に同時線のローソク足が示現したことも相まって、買われ過ぎの状況にあることは、ユーロが小幅反落する可能性を高めている。
ユーロ/豪ドル 日足チャート

資料:TradingView
1時間足チャートで10月11日の安値1.5390を決定的に下回ると、差し当たっては上昇圧力が弱まることが確認され、10月6日の安値1.5166が非常に強いサポートとなりそうだ。ただ、ユーロ/豪ドルは200日移動平均線(現在1.5050付近)を上回って推移しているため、過去2カ月間の上昇トレンドが転換することはなさそうだ。



英ポンド/豪ドル:短期テクニカル分析見通し - 中立
英ポンド/豪ドルは現在、200日移動平均線と1.7800に位置する水平なトレンドラインという力強いレジスタンスを試しているが、ネガティブ・ダイバージェンスが見られ、短期的に上値の重い展開、あるいはやや反落する可能性が示唆されている。
英ポンド/豪ドル 日足チャート

資料:TradingView
10月初旬の安値1.7345を割り込むと、小さなダブルトップ(10月初旬の高値)が形成され、1.7000に向けて下落する可能性が示唆されるだろう。さらに、先週の安値1.7244を決定的に下回ると、な展開が続く可能性が高まる。英ポンド/豪ドルが短期的な上昇トレンドを維持するためには、1.7000の重要なサポート水準を上回って推移する必要がある。
--- DailyFX.com ストラテジスト マニッシュ・ジャラディ著